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車いすでもあきらめない世界をつくる。WheeLog 代表・織田友理子さん


最近、「バリアフリー」の取り組みが社会の中に浸透してきたと感じることが増えてきました。車いす用トイレ、エレベーターの設置や段差をなくす等のハード面だけでなく、“多様な人が社会に参加する上での障壁(バリア)をなくす“といった多面的なバリアフリー化の動きも広がっています。
その背景には、障がいがあり、不自由さと常に向き合う人たちの活動が、大きな推進力になっているのだと思います。

「車いすでもあきらめない世界をつくる」のスローガンを掲げて活動をする、一般社団法人WheeLog 代表の織田友理子さんもバリアフリー社会の担い手といえる方です。
車いすでも気軽に外出を楽しめるようにバリアフリーマップのアプリをつくり、その活動を日本だけでなく世界に広げています。

WheeLogのそうした活動は多くのメディアにとりあげられ、織田さんは常に注目される存在です。世の中に新しい可能性を広げている活動への期待とともに、織田さんの強い心の持ち方に多くの人が魅了されています。
あきらめないこと。
人生を楽しむこと。
後悔しない生き方のバイブルになる、織田さんの思いを伝えさせていただきます。


interview

障がいがあるからこそ、情報が必要。もっと楽しく、自由に生きるために情報を活用してほしいと思います。

-インタビュー当日、初めてお会いした織田さんは大きな瞳が愛らしく、可憐な雰囲気の方でした。

それでも、活動への思いを語るときは、華奢で繊細な印象からは想像できないほど一言、一言が重低音のサウンドのようにズシリと心に響いてきます。



織田さん:車いす生活になった当初、外出することをあきらめることが多くなり、自然と1日のほとんどを家で過ごすようになっていました。

そんな時、家族で海に行く話が出たんですね。
海なんて、車いすで行ってもしょうがない、楽しめないし、面倒をかけるばかりと思っていたら、海に入れる車いすのようなものがあり、それを借りることができるってことを知ったんです。
実際、海に行き、その車いすを使って久しぶりにアウトドアを楽しんで、その時に情報があれば車いすユーザーでももっと楽しめる、あきらめなくてもいいんじゃないか、ということに気づきました。

それから、車いすで外出するときに必要な情報を発信することを始めました。自分で体験したことをまず伝えていこうと思い、移動や外出先でチェックしたバリアフリー状況をYouTubeで配信していき、今でも続けています。

障がいがあるからこそ情報は必要で、そして情報を活用することで、もっと自由に行動の場を広げていくことができると思うのです。
生活の中に楽しみや喜びが増えていき、それは生きていく上でとても大切なことなんですよね。


-それから、WheeLogを立ち上げて、本格的に誰もが使えるバリアフリーマップのアプリをつくる活動を始めたんですね。
本当に素晴らしい発想だと思います。
その発想力だけでなく、“ユーザーが育てて広めていく“という仕組みがつくられているところにも、これを広めていこう!という熱い思いが感じられます。

健常者も車いすで移動。車いすユーザーの目線が体験できる、
街歩きイベントの様子。
街歩きイベントの予定は、WheeLogホームページをチェック!


織田さん:そうなんです。役に立つものをつくっても、知ってもらい、活用してもらわないと意味がないんです。
だから、このアプリを広めていくことは最重要課題。それがすごく大変です!
SNSが普及しているお陰で、WheeLog!の情報を拡散することはできるのですが、それだけでは必要性が十分に伝わりません。やはり実際に体験してもらうことで私たちの活動をより身近に感じ、協力者になってもらいたい。
そんな思いで車いすでの街歩きイベントを催すようになりました。

出会ったご縁を大切に、細くてもずっと繋がっていると、また新しい人の繋がりが生まれます。

-WheeLog!が多くの人に活用されているのは、活動を支えている人の力も大きいと感じました。
織田さんの周りには、サポートをしてくれるたくさんの人がいますよね。


織田さん:WheeLog!は地道な活動の積み重ねで広がっています。それは協力してくれている人たちのお陰でなんです。本当に感謝しかありません。
WheeLogの活動を始めて、人の繋がりの大切さを身に染みて感じています。だから、お会いした方とは、そのご縁を大切にしたくて、細い繋がりでもいい、繋がっていることが大切と思っています。
考えがそぐわずに、付き合いが続かないということもあるんですが、それはその時で、もしかしたら時間がたてば変わるかもしれない。離れてしまっている方でも、また繋がる機会があるかもしれません。

気が付くと、新しい出会いも増えています。人が人を呼び、その輪が広がっているのがとってもうれしいですね。

できないと思うとそれでおしまい。先がなくなるから「できる」「やってみる」としか思わないようにしています。

-講演活動やイベントを主催、または参加するなど、織田さんのエネルギッシュな活動には驚きさえ感じます。

病気になると気力が萎えてしまい、いろいろなことをあきらめてしまう人もいます。織田さんの行動力に繋がる思いとはなんでしょう?


織田さん:自分でできないと決めてしまうと、そこでストップ。それ以上のことはできなくなってしまう。
だから、できないと思わないようにしているんです。
基本は「できる」「やってみる」。
結果ダメなら、納得がいくけれど、何もしないのに最初からあきらめてしまうのはすごくもったいない。
車いすでも、障がいがあったとしても、その生き方や楽しみ方は自分次第なのだと思います。
情報は多ければ多いほうが選択肢が広がりますが、その選択をするかしないかはやっぱり自分次第。
自分らしく生きることをあきらめないでほしいと思います。

おしつけ、自己満足になっていないか、自問自答から答えが見えてくる。

- 常に挑戦を続けている織田さんですが、判断、決断をしなければならないことも多いと思います。不安や迷いが出る時は、どのようにして前に進まれているのでしょう?


織田さん:不安になったり、いろいろ考えることはしょっちゅうあります。
自分の気持ちのおしつけになっていないか、自己満足ではないか。目的から外れていないか。
自問自答繰り返しです。でもそれが大切で、そこで軌道修正したり、見直したりしながら進むようにしています。

快適なバリアフリー環境は、障がい者も健常者も区別なく、みんなが一緒になってつくるもの。

-WheeLog!のユーザーは現在30,000人。
WheeLog!の支持者やマップを更新するなど、参加しているユーザーは車いすの方だけではないようですね。


織田さん:そうなんです。
車いすユーザーじゃない方もWheeLog!でマップを更新したり、書き込み情報をくれたり、またイベントに参加するなど、応援してくれる人が増えています。
これはとてもうれしいことで、バリアフリーをさらに広めていくには必要なことなんです。
バリアフリーの考えが浸透しているといっても、まだまだ不便な面がたくさんあります。社会をもっとよりよく変えていくには、障がい者も健常者も区別する必要はなく、すべての人に思いを共有してもらいたい。
車いすユーザーでない人の力も必要なんです。WheeLog!を理解してもらうためにも、そうした呼び掛けをこれからもいろいろな方法で行っていきたいと思っています。

人の役に立つこと、喜びが生まれること。人に求められることで、強くなれるのだと思います。

年齢も幅広く、病気、事故など障がいをもった原因も様々な方が集まる
街歩きイベントに参加すると、視野が思い切り広がります。

-これから織田さんが取り組みたいこと、挑戦したいことを教えてください。
それと、心が折れない秘訣があれば、参考にさせていただきたいです!


織田さん:これまで多くのことを経験し、自分一人で抱え込まずに、人に頼ることも必要だということを学びました。
自分だけではやれることが限られてしまうし、思いを共有する人が誰もいないと、これまで続けてきたことが止まってしまう可能性だってあります。
人に頼って、任せるところはお願いして、どんなことがあっても変わらずに動いていけるのが理想。これからもっと広い視野で、しっかりとした仕組みや組織作りを行っていく必要があると感じています。


心が折れない秘訣…。秘訣というほどのすごい策は持ってないですね(笑)
進行性の病気なので、やっぱりシンドイ時はたくさんあるし、体だけでなく、心が折れそうになることもあります。それでも続けていけるのは、たくさんの人の役に立てる、障がいがあってもあきらめなくていい世界をつくりたいという思いがあるから。自分だけのためだったら、もしかしたら投げ出しているかもしれません。
たくさんの人の喜びに繋がっていくこと、求められているということが、私のあきらめない原動力です。


-どうしたら織田さんのように強くなれるのだろう。
心が折れることなく前に進めるのだろう。

お話を伺っていくうちに、織田さんに一番聞きたかったことの答えが見えてきました。

自分だけのためなら、投げ出しているかも

人は人と支えあって生かされて、求められることで強くなれる。それはとってもやさしい強さです。
自分を大切に思い、求めてくれる人がいることを忘れないでいれば、自然と逞しく前に進めるのかもしれませんね。

織田さん、ありがとうございました。
ドバイ万博でのご活躍と土産話を配信していただけるのを楽しみにしています。


◆information
織田友理子さん/ODA YURIKO
大学生の時に遠位型ミオパチーを発症。車いす生活となり、2008年に遠位型ミオパチーの患者会「PADM(パダム)」を発足。代表として同病者の支えとなる活動を開始。
2014年にYouTubeでバリアフリーの情報提供チャンネル「車椅子ウォーカー」を配信。
2018年にはバリアフリーマップ「WheeLog!」を作り、一般社団法人WheeLogを設立。

国土交通省とのWheeLog!を使った共同実証実験や自治体や地元団体などのバリアフリー観光推進協議に総務省からの派遣で参加するなど、国、自治体と連携をとり、幅広くバリアフリー社会づくりに貢献。
海外にも活動を広げ、2019年ポルトガルにて開催された国連後援のWorld Summit Award(WSA)にて、世界一となるWSAグローバルチャンピオンを受賞。
2021年ドバイで開催中のドバイ万博において、Expo Liveのパビリオンに登壇予定。


・一般社団法人WheeLogホームページ

https://wheelog.com/hp/

・アプリのダウンロードはコチラ

https://wheelog.com/hp/ap

Unique/Writing:Maeda Rie

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