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12月13日(土)icotto交流会のご報告とアーカイブ配信

icotto交流会のご報告

2025年12月13日(土)、吉野内科・神経内科の吉野院長にご協力をいただき、icotto交流会を開催しました。

師走での開催となり、仕事やケア、レスパイトなどの事情により参加できない方から、アーカイブ配信のご希望を多数いただきました。
ご希望の方は、文末をご確認のうえご連絡ください。

★当日のスケジュール

●開始~吉野先生紹介後参加者からの質問と回答

●当事者への質問と当事者回答

●HALリハビリの紹介(効果有りと思われた事例、どんなふうに行っているか等)

●患者・支援者の活動紹介

 

吉野先生に質問!

当日は、患者さんやご家族から寄せられた多くの質問に、吉野先生が丁寧にお答えくださる貴重な会となりました。

遺伝子治療に関すること、胃瘻や気管切開に踏み切るタイミング、痰の詰まりやむくみ、痛みへの対処など、患者さんが「聞きたい」「知りたい」と感じている内容について、分かりやすくご説明いただきました。

いつも私たちのお願いに笑顔で応じてくださる吉野先生に、心より感謝申し上げます。

先生、今年もどうぞよろしくお願いします!

リハビリ質問!

リハビリに関する質問には、吉野医院でリハビリを担当される竹部主任が対応してくれました。
竹部主任には、医院で行っているHAL@のリハビリ治療についても説明していただき、実際にリハビリ後の患者さんの動きが改善している事例等を画像で説明してくれました。とても分かりやすく、改善事例には希望を感じました。

吉野医院では、HAL@は通院で利用できるそうです。興味のある人は問い合わせてみてください。

★吉野内科・神経内科Instagram

https://www.instagram.com/yoshinoreha/

当事者に質問!

LICトレーナーに関する質問では、ALS患者の岡村さんが実体験から使用に関するアドバイスをしてくれました。毎日のケアにLICトレーナーを取り入れることで呼吸機能を保つことができているといったお話しは興味深く、呼吸器リハの参考になる体験談でした。

 

活動紹介

最後は、患者さんと支援者の活動紹介です。

ALS患者のゆうこさんからは、ご自身の介護生活を重度訪問介護に携わる方々への知識向上や教育に役立ててもらうための講演活動について。

Uniqueがサポートし、介助者から教わるケアとは違う、患者視点での支援の方法、心の在り方を知ることで、重度障害者のケアに新たな気づきと知識が生まれる講演を行っていきます。

介護事業所、相談員、看護事業所、看護学校、保健所等の皆様、ご相談、ご連絡をお待ちしています!

★お問合せ(Unique)unique11.world@gmail.com

 

WEBサイト「ALSコネクト」を運営するノックオンザドア㈱眞部さんには、サイトのご紹介をしていただきました。

2025年10月からスタートした「ALSコネクト」は、ALS患者が主体となったWEBサイトです。先輩患者の体験を参考にしたり、相談することもできるなど、サイトをとおして“つながり”をつくることができる点が注目です。

★ALSコネクト

https://als-connect.jp/

 

 

最後はicotto主催者であり、日本ALS協会千葉県支部の支部長を務める丸山あきこさんからの「24h停電体験」の報告です。

自分自身で計画、実行までの段取りを整え、多くの協力者とともに行ったマンションでの停電体験の様子や、実際に必要だった物品、充電の検証など、リアルな体験に勝る情報はない!と感じさせる実践的な情報を伝えてくれました。

★千葉県支部公式Instagram

https://www.instagram.com/als_chibakenshibu/

 

ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

 

 

アーカイブ希望の方へ

当日の録画をYouTubeにて期間限定(2月末)、パスワードつきで配信いたします。

ご希望の方は、icottoの公式LINEにご登録いただき、チャットに「アーカイブ希望」とご連絡ください。

★icotto公式LINE登録 https://line.me/R/ti/p/@828uchbc

 

または、表題「アーカイブ希望」と①~③を入力してUniqueの前田までメールを送信してください。

★Unique:unique11.world@gmail.com

①氏名 ②患者・ご家族・支援者(職務やボランティア等)③お住まいの地域

 

Writhing:Unique/RIE MAEDA

 

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インタビュー記事

患者と医師をつなぐ受診サポート活動を全国に!

医師とのコミュニケーションに困っている人を支えたい。地域ケアパートナー「ほっと」のあったかい思いを届けます。

病気を抱える人の多くは、病院への通院、受診に対してさまざまな負担や不安を抱えています。
「一人で行くのが心細い」「先生の言っていることがよくわからない」「気持ちが追い付かずに主治医とコミュニケーションがとれない」「先生に聞きたいことが口から出ない」――


そんな思いを抱く人を支えるために、2009年から“受診サポート”活動を行っているのが、市民活動団体の「ほっと」です。

  「ほっと」は、受診サポートだけでなく、サポーターの育成も活動の一つとして行っています。地元である千葉県からこの受診サポーターという支援を全国に広げていきたいと語る、代表の藤井さん、副代表の谷野(たにの)さんにお話しを伺いました。

 

INTERVIEW

“隙間をつなぐ”という発想から生まれた「ほっと」の活動

―藤井さんは看護師として病院や訪問看護の仕事に就いていたんですよね。その経験が「ほっと」を立ち上げたことに結び付いているのでしょうか?

藤井さん:そうですね。看護師の仕事を続けるうちに、段々と「ここまでしかできない、これ以上をやってはいけない」という一線があることにもどかしさを感じるようになりました。
実際は「ここまで・・・」から先もサポートが必要だと思うのに、医療制度と介護制度にはいろいろな制約があって手を出したいのに出せない。今よりももっとできることがあるはずだという思いが強くなって、それが「ほっと」の立ち上げに繋がっていったのだと思います。


―藤井さんの講演を聞いて、受診サポーターのことを知った時、患者にとって必要な活動だと思いました。 さらにサポーターを育成し、このノウハウを伝授して全国に広めていくといった大きな目標に向かっているそうですね。そんなお話を伺うとワクワクします!

藤井さん:介護制度を利用することで助かることもたくさんあると思うのですが、それだけでは十分とは言えません。制度ではカバーできない、満たされないことがある。生活の中にある制度との“隙間”に困っている人がたくさんいるのが現実です。

その隙間を埋めないと、患者さんやご家族が困ったままになってしまう・・。そこを補う存在になりたいと思って活動しています。

あったかい笑顔の藤井さん。ご自身も癌闘病経験があり、患者と支援者の両方の視点でサポートを行っているとのこと。

「受診サポーター」の仕組みは? サポーターになるには?

-「受診サポーター」はどのようなサポートを行っているのですか?

藤井さん:患者さんの病院受診に付き添って医師の話を一緒に聞き、患者さん自身が医師に話したいことをサポートします。患者さんの普段の生活の様子を医師に伝えることも行っています。
診察を終えた後は、その内容を「連携ノート」にまとめ、ケアマネジャーさんやご家族に正確に伝える。それが受診サポーターの役割りです。

 

-“通訳”のようなイメージですね。

藤井さん:役割りとしては通訳に近いかも。

医師の話をかみ砕いて患者さんに伝え、患者さんの思いを医師に伝えるのですが、その際、勝手に自分の知識や意見を言うことはしません。医師から聞いた必要な情報を丁寧に記録してつなぐことが役割りなので。

せっかく病院に来ても、先生の説明を理解できないまま帰ってしまう方もいます。付き添った家族も同じで、聞きたいことがすぐに出てこないから、分からないまま治療を続けていて不安になっている方もたくさんいます。
診察という医師との貴重なつながりの場に寄り添える人がいることで、不安がなくなり、治療に対しても積極的になれる人が増えてほしいです。

 

-医療関係者しかサポーターになれないのですか?

谷野さん:医療の専門知識や経験がない人でも受診サポーターになれます。看護師でもなく、介護の仕事に就いたことのない私でもやれているので大丈夫。 サポーターになるための研修を受講し、「ほっと」にサポーター登録をしていただくと、活動に参加してもらうことができます。


-登録制なんですね。サポーターは無償ボランティアですか?

谷野さん:いえいえ、完全無報酬では続けていくことができないので、患者さんからは1時間2,000円で30分ごとに500円いただきます。サポーターには活動費と交通費は全額支給という条件で活動に参加してもらっています。

依頼があった時に条件に合うサポーターに声掛けをして契約を交わし、ケアマネジャーさんやご家族、ご本人から体調や薬についてなど事前に情報を提供していただき、体制を整えて受診日に同行してもらっています。 

思いを共有、共感できる人と一緒に。

-介護や障害福祉の分野で助成があれば利用しやすくなると思いますが、現在は自費による支援ということですね。 お金を払っても受診に同行してほしいという希望が後を絶たないということは、それだけ困っている人が多いということなんでしょうね。

藤井さん:そうなんです。ケアマネジャーさんをとおして依頼していただくことがほとんどですが、年々増えています。今はサポーターの手配が追い付かなくて、依頼を受けられないぐらいなんです。

なので、サポーターになりたい方を募集しています!

 

-5日間の研修に参加することでサポーターになれるそうですが、参加される方の条件があれば教えてください。

谷野さん:条件としては、介護経験のある人、傾聴講習を受けた人、意欲的に活動していただける人です。そして、一番大切にしているのが、私たちの思いに共感してくれることです。 この思いが一緒でないと、続けていくことができないと思うからです。

副代表の谷野さん(右)と相談し、「心をあたためる」「ほっとできる」という意味を込めて団体名を「ほっと」に。

“つなげる”支援。医療と患者の橋渡しを。

-これまでたくさんの方を支援されてきたと思いますが、どんな患者さんからの依頼が多いのですか?

藤井さん:独居の高齢者が多いですね。認知症の方も。パーキンソン病で不随運動があり、タイミングよく先生と会話ができないという患者さんもいます。
また、普段、先生の話を普通に聞ける人でも、新しい治療法や不安があるときに依頼される方もいます。


-記憶は意外とあいまいなものなので、ノートに正確に記録されていると安心ですね。家族やケアマネジャーさんも先生の説明や薬の指示などが分かると助かると思います。 受診の際の医師の反応はどんな感じなのでしょう?

谷野さん:医師には、その場で受診サポーターとして同行していることを説明します。

最初は「なにそれ?」って顔をする先生もいますが、大体すぐに患者さんのためになるということを理解して、受け入れてくださっています。先生も、病状や治療について患者さんに理解してもらいたい、ご家族にも伝わってほしいと思っているんですよね。

私たちは、患者さんと医療者にある“溝”をつないで、“橋渡し”をする気持ちでいるので、患者さんだけでなく、医師にとっても役に立つ存在になりたいと思っています。

全国各地に受診サポート活動を!“ほっとの思い”に共感してくれる人を待っています!

-全国展開を目指す!というのは「ほっと」の支店が全国にできるような感じでしょうか?

藤井さん:「全国展開」は話が大きすぎ(笑)

「ほっと」の思いに共感していただいた方が、自分の住む地域で同じように受診サポート活動を行ってもらいたい。そのためのサポートをしたいと思っているだけなんですよ。


-「ほっと」の活動という縛りがなく広がってほしいということですか?

藤井さん:例えば、訪問介護の事業所、介護タクシーをやっている会社の自費サービスの一つとして受診サポートを導入してもらえれば、いろんな地域で受診サポートを受けられる人が増えていくと思います。

患者負担はできるだけ押さえるようにしてもらい、受診サポートという支援が広がっていくことが望みです。

 

-サポーター養成講座を受けてもらい、そこから先は地域にふさわしい支援活動のやり方で受診サポートが根付いてほしいということなんでね。

藤井さん:介護が必要な人の支えになるのは、制度だけでなく、支えようという人の“思い”です。
だから、思いを共有できる仲間を増やして、全国にこの受診サポーターという活動を広げていきたいと思っています。「ほっと」の活動の原点である『いつも傍にいる私たちでありたい…あなたに笑顔でいてほしいから』という思いが伝わり、笑顔になる人が一人でも増えてくれたらうれしいです。

活動の様子を伝える「ほっと通信」。年1回協賛会員や協力者に配布されています。

 

これから、もっと受診サポートのように、介護や医療の制度と患者の実際の生活の隙間を埋める活動が広がっていくことを願います。

インタビューをとおして、全国に広がる草の根運動のような活動が、支えを必要とする人だけでなく、支援する側の助けにもなることを改めて感じることができました。


受診サポーター募集中

「地域ケアパートナー ほっと」
◎活動拠点:千葉市
◎主な活動:傾聴・受診サポート・見守り・外出介助・情報通信の発行・受診サポーターの養成
◎スタッフ数:約23名(うち受診サポーター12名) ◎受診サポーター養成講座
・座学:3日間/10:00~16:00 ・病院実習:1日 ・最終日:修了式/午前で終了
 模擬実習では、患者役・医師役・サポーター役を体験。  これまでに50名が修了し、現在は12名ほどが活動中。  講座受講費:15,000円(会場は千葉県内・他県は応相談)  ※受講申し込み者が5名以上になった時に実施。
‎◎問い合わせ 
※「ほっと」の活動を応援する賛同会員も募集しています。(年会費:1,000円)
 TEL:090-8744-0971 
 mail:hotto0971@yahoo.co.jp

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365日介護日和・生活

制度を利用して自分専属ヘルパーと介護生活を送る!

—体験談—

自分らしく生きたい・・。「自薦ヘルパー」にチャレンジ中!

重度訪問介護に対応してくれる事業所がない?!

病気が進行して重度訪問介護の時間が278時間取得(※)できた時、早速ケアマネが事業所を探してくれましたが、簡単には見つかりませんでした。

私の住む市の「障害福祉サービス事業所一覧」を見ると130の事業所が掲載されています。そのほとんどが「重度訪問介護に対応」と謳っているのに、実際にサービスを提供しているのはごくわずかでした。

※障害福祉サービスにおける介護などのサービスを、1ヵ月あたり何時間まで利用できるかを、市区町村が決定した時間数のこと

 

信頼が生まれないヘルパーさんとの関係にストレスMAX!

やっと親身になってくれるコーディネーターに出会い、まずは週3日の日中だけヘルパーさんが来ることになったのですが、事業所から派遣されてきたヘルパーさんは介護保険サービスのヘルパーを長くやってきた方や、バイト感覚のお嬢さんなど。
予想していたとおり、私が望む生活には程遠く、車椅子への移乗のやり方が分からないので外出することができず、夫が仕事から帰るまでトイレも我慢。構音障害のある私とコミュニケーションも取れないために信頼関係も築けず、ストレスがMAXに!

 

そんな中、痰詰まりを経験し気管切開を決断します。
気管切開するまでにはヘルパーの体制を整えようとしていましたが間に合いませんでした。
そして、退院後は事業所を増やして夜勤も入れ5日間ヘルパーさんに入ってもらうことができましたが、恐れていたとおり視線入力装置を使えない体勢になっているのを気付かない、体位交換もままならない、喀痰吸引など必要最低限のこと以外は何もしない(出来ない)ヘルパーさん達・・・。

 

私は以前から重度訪問介護をお願いするなら、自薦ヘルパーにしたいと考えていました。
私らしく生きるために、私の手となり足となるには、私専任のヘルパーさんでないと叶えられないと思ったからです。でも、自薦ヘルパーの仕組みを知る事業所がなかったので、進めることができずにいたんですが、限界を感じて自薦の道を探り、一年以上かかってやっと広域協会のサポートを受けるという自薦ヘルパー導入に漕ぎ着けました。

 

重度障害者の生活サポートを学ぶ場が必要です!

私が大きく勘違いしていたのは、重度訪問介護のヘルパーはきちんとした実地教育を受けて資格を取っているのだと思っていたことです。でも実際はオムツの替え方も移乗の仕方も知りませんでした。
結局、私がYouTubeで勉強し、構音障害の聞き取りにくい説明で必死に伝え(気管切開後は視線入力で)、夫の協力を得ながら教えていくのはとても疲弊する事でした。

 

自薦ヘルパーに関しても同じです。
基本的に利用者の希望にそった介助をしてもらいますが、その前に「介護の基本」を体験する(おむつを実際にはめてみる等)教育システムやカリキュラムがあったらいいのにと思います。

——-つづく


■自薦ヘルパーについて

「自薦ヘルパー」は、介護を受ける人(患者や家族)が自分専用のヘルパーになってくれる人を見つけ、訪問介護事業所にヘルパー登録してもらい、自分専属のヘルパーとして入ってもらう方法です。

 

【訪問介護事業所にヘルパーを依頼する場合】

※すでに雇用されているヘルパーが派遣される場合、②は省かれます。

 

【自薦ヘルパーを依頼する場合】

 


※自薦ヘルパーの登録は、近隣の事業所に依頼する他、全国ホームヘルパー広域自薦登録協会(「広域協会」)に依頼することもできます。「広域協会」に依頼した場合は以下の流れになります。

①利用者➠広域協会/求人依頼

②ヘルパー➠利用者/連絡のあった方への査収・面接

③利用者➠広域協会/ヘルパー登録を依頼

④広域協会⇔ヘルパーとの雇用契約

⑤ヘルパー➠利用者/訪問介護の開始

 

 

【ヘルパー事業所に依頼するメリット・デメリット】

◎メリット

・求人は事業所にお願いできる

・空きがあるヘルパーが在籍していたら、すぐ入ってもらえる

・管理業務をお願いできる


× デメリット

・事業所が撤退してしまうこともある

・相性が合うヘルパーが来るとは限らない

・地域によっては、依頼できる事業所がない場合がある

・個人に特化したケアや生活サポートはNGの場合がある

・イレギュラーな家事援助は断られる場合がある

 

【自薦ヘルパーを利用するメリット・デメリット】

◎メリット

・自分が選べる

・自分専属のヘルパーで長時間関わるため、信頼関係を築きやすい

・口文字や視線入力などのコミュニケーション方法を伝授し、意思疎通をとりやすい

・宿泊を伴う外出がしやすい

・最初は、無資格・未経験でも可能

・事業所がない地域でも、重度訪問介護を利用できる


×デメリット

・自分でヘルパーを探さないといけない

・登録を引き受けてくれる事業所が必要

・ケア方法を教えるなど、ヘルパーを自分で育てる責任が必要

・むやみに解雇しない、労働環境の整備に努めるなど、管理者的な責任が必要

 


★あなたの体験談を記事にして伝えませんか?
当事者を含め、介護に関わる人の気づきになることで、自分らしい介護生活を送るための活動につながります。

★体験談入力フォーム
https://forms.gle/S7w4BJJ991FpY8sQ8

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365日介護日和・生活 記事

重度訪問介護の利用時間に決まりはあるの?短時間はNG?

—体験談—

重度訪問介護で1、2時間の見守りをお願いしたら、うけてもらえる事業所がありませんでした・・。

夫婦二人暮らし。夫が難病になり在宅介護生活を送っています。
難病と診断されて数カ月後、夫は病状が進み、私が買い物で外出する間など、一人になってしまうことを不安に思うようになりました。
私は夫が一人になる時間をつくらないように、外出する少しの時間だけヘルパーさんに見守りで入ってもらいたいと思ったんですが、
介護保険のサービスでは“見守り“でヘルパーさんに入ってもらうことができないということでした。


それで、障害福祉の制度を使い、重度訪問介護でそういったサポートをお願いすることになりました。

最初は家に長時間人がいるのが嫌だったので、「2~3時間入ってほしい」と依頼しましたが、なかなかOKしてくれる事業所が見つからず、なんでダメなんだろ?と・・。

断わられるばかりで、しばらく“見守り”のいない日が続いてしまいました。

 

後かから知ったのですが、重度訪問介護は介護保険では不足する“長時間・連続支援”を補うための制度なので、短時間対応をされていない介護事業所が多いそうです。

事業所として採算が合わない、ヘルパーさんも長時間勤務を希望する方がほとんどなので、7、8時間を希望する方が優先されるそうです。

 

介護に関わる制度は介護保険サービスと障害福祉の重度訪問介護がありけっこう複雑。教えてくれる人もいなかった(そもそも何を聞いていいのか分からない)ので、その都度経験しながら理解していったのですが、制度のことはできるだけ知っておいたほうがいいですね。介護度が増した時の対策がとりやすくなると思います。

■重度訪問介護の「時間数(支給量)」は、全国一律の基準時間があるわけではなく、地域での取り組みにより決められています。

1. 決め方の流れ

  1. 申請者の障害の程度・生活状況を調査

    医師意見書や患者への聞き取り・訪問調査で必要な介護を見定めます。

  2. 市区町村の審査会で審議

    常時介護の必要性(寝たきり・呼吸器管理・意思伝達        困難など)を踏まえ、「1日何時間、週何時間」といった支給量が決定されます。

  3. サービス等利用計画で具体的な利用時間を調整

    相談支援専門員と事業所が、実際にどの時間帯に入ってもらうかを当事者や家族と相談して決めていきます。

2. 実際の時間数の目安

1日数時間から24時間フルサポートまで。

  • 寝たきりで家族も不在なら「1日16〜24時間」支給されるケースもあります。
  • 部分的な介助(外出や夜間のみなど)の場合は「1日1〜3時間程度」の支給もあり得ます。
  • 重度訪問介護は〇時間から、と最低時間を決めている地域もあります。
  • 重度障害で常時介護が必要な人は 24時間連続の重度訪問介護が認められることが多いです。

3. ポイント

「下限(最低時間数)」は制度上は決まっていません。
ただし、最低時間数を決めている地域もあります。事業所が最低時間数を決めている場合もあるので、短時間での訪問は受けてもらえないケースも多くあります。

長時間介護にまだ抵抗があるという場合、短時間での見守り介護お試しを期間限定で提案するなど、相談員をとおしながら事業所の条件と歩み寄ることで見守り介護を頼めることもあります。


「介護保険優先の原則」
があるため、介護保険で代替できない部分に限って重度訪問介護が支給されます。介護保険サービスは介護保険制度、重度訪問サービスは障害福祉なので、別の制度であることを理解しておきましょう。


★あなたの体験談を記事にして伝えませんか?
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9月の難病Café「ヒヤリハット!」

9月12日、19:30~行われたicotto難病Caféのご報告です。

今回のテーマは「ヒヤリハット!」。

介護生活を送る中で、危ない!と思った出来事、心配や不安になった経験を共有して、気をつける事の学びなるように“ヒヤリハット”について経験談を話し合いました。

誰かの役に立つために・・、皆さんのヒヤリハットを伝えます。


難病患者歴22年、人工呼吸器をつけているOさん

①人工呼吸器のフレックスチューブに穴が空いていました!看護師さんが人工呼吸器のリーク(漏れ)の数値にいち早く気付いてくれたので助かりました。

➠フレックスチューブも不具合が出たときのために常に替えの用意が必要。外出の際も予備の用意を!

②外出中に、人工鼻が目詰まりして、水分が溜まってしまい呼吸苦になりました。
スタッフさんにアンビュー(鼻と口から空気・酸素を送り込むための手動の人工呼吸器)を押してもらいながら外出先で病院に救急搬送されました。受け入れ先の病院はスタッフさんが見つけてくれました。今は、外出時には予備の人工鼻を数個用意するようにしています。

➠外出の際もアンビューバックの用意は必須!いざという時のために、遠方での外出の場合は行き先の救急病院などをチェックしておいたほうが安心。

➠人工鼻は目詰まりするものなので、頻繁にチェック、交換が必要!

★参考:南京病院「人工呼吸器の基礎」


自薦ヘルパーで自宅介護を整え中のYさん

①ヘルパーさんがウォーターサーバーの熱湯を冷まさずに胃ろうに入れようとしたのを、直前で私が気づきギリギリセーフ。

②看護師が爪切りの時、肉まで切った!

③入浴介助の際、浴槽をまたぐ時に上げた足を不意に持ち上げられ、バランスを崩して壁に頭が激突。湯船に落ちそうになりました。

④口の吸引をしている時、痰がカニューレに詰まり窒息しているのに、吸引することに集中し過ぎてアラーム音を気にせずに口吸引を続行。夫が気付いたので大事に至らず済みました。

➠訪問でサポートするヘルパーや看護師さんのうっかりミスや介助の経験不足から起こるトラブルも多いのが現状。トラブル後の報告はミス防止のために必須だけど、患者の心のケアも最優先にしてもらいたいものです。患者がトラウマにならないように、信頼を回復できる対応が必要です。

 

2人のお子さんの子育てにも奮闘中のMさん

—-Mさんから提供された文を掲載(ご本人いわくホラー系のイメージ)

ある夏の夜のことでした。
その日は、私の両親と兄妹と山の中のホテルに泊まっておりました。
食事はどれもおいしく、呼吸器をつけている私は、ゆっくり、時間をかけて食事をしておりました。
食べ終わった者たちは、それぞれお風呂に行ったり、花火をしたりするために、一人減り、二人減り・・。
とうとう、広い宴会場には、私と食事介助をしてくれるヘルパーさんの二人だけになりました。

すると、急に首を絞められたように苦しくなり、どこからともなく機械の音が聞こえてまいりました。

・・・・・・・・。

なんと!バッテリーで動いていた呼吸器のバッテリーがなくなり、呼吸器から空気が一切送られてこなくなったのです。
苦しみながらもなんとかヘルパーさんに呼吸器をコンセントにつなげてほしいと伝えることができ、息をすることができました。

思えば、呼吸器のバッテリーが長持ちになり、ちょっとした外出では切れることがなかったので、バッテリーの持ち時間のことをすっかり忘れていました。
それからは、外出先ではコンセントがあるところでは欠かさずつなげるようにしています。
今でも、ふとあの時、「コンセントにつなげてほしい」がヘルパーさんに伝わらなかったら・・と思うとゾッとします。

➠バッテリーの持ち時間と外出先で電源が確保できる場の確認は外出時のチェック項目に追加したほうがいいですね。

 

一人暮らしの重度保問介護生活に挑戦中のAさん

近所のお祭りに行った時に、たこやきが食べたくなって買って帰りました。
お祭りの雰囲気にすっかり気がゆるんで、たこやきをそのまま食べてしまったんです。

タコも刻まずに大きいままだったので、のどに詰まり、ヘルパーさんにすぐにカフアシストをしてもらって助かりました。
家でよかった。

それ以来、外出時でもカフアシストは必ず持参するようにしています。

➠カフアシスト(咳の介助(代用)をして、気道内分泌物を除去するのを助ける医療用機器)。環境が変わると(外出時)は、気分が変わって当事者もヘルパーも油断しがち。日ごろからいざという時の備えと訓練を。

 

胃婁を検討中のTさん

看護師さんに入浴介助を受けています。毎回、同じ方が付いてくれるわけではありません。人により介助がうまい、下手があるので、介助があまりスムーズでない方が付いた時に、お風呂に落ちて頭を打ったことがあります。
そのトラブルがあったことで、一人では介助できないとなり、ヘルパーさんと看護師さんの2名体制になりました。

➠入浴介助でのトラブル。当事者の介護度や体系にもよるけれど、2名体制ができれば安心につながりますね。介助者に声かけしながら等、言葉でのコミュニケーションも危険防止に少しは役立つかもしれません。

 

スマートホーム化での介護生活を実践中のOさん

身体ケアや日々の生活について手順書を出しているが、理解してくれないヘルパーさんがいて、それが困り事。会社とヘルパーさんの温度差を感じています。

とくに機械系の扱いや使い方を覚えない人、理解してくれない人はミスが多く、誤った機械操作で危険を感じることがあります。

電動車椅子のスイングアウト機能や移乗の際に使うスリングシートの使い方の誤りで、何度か危ない目にあっています。

➠スイングシート(リフトと組み合わせて移乗用に使用される介護用シート)、車椅子のスイングアウト機能( 車椅子の脚部を外側に開くことができる機能。 介護者が安全かつ効率的に利用者をベッドから車椅子へ移動させるために使用)の使い方は、事業所等で十分に練習してもらいたいですね。YouTubeでも多数紹介されています。

 

アレクサを使って照明やヒーターを作動させるようにしているのですが、ヒーターのつけっぱなしがあり、その近くに置かれたスリングシートの紐が焦げるという事件が発生。もちろん報告して問題にしたんですが、ヘルパーさんは認めず、結局うやむやになってしまいました。このようなことがいくつかあるので、信頼できないもどかしさを感じています。

➠機械系の操作は誤ると事故に発展することも!知らない、分からないでは生活のサポートはできないのだから、事業所(行政なども)は事前学習や経験を得る場を作ってほしいです。“もどかしい”思いを情報として提供して伝えていきましょう!

リフト・スリングシート(イメージ)
スイングアウト機能付き車椅子(イメージ)

 

臨床工学技士で介護テクノロジーの提供を行うIさん

病院では、当事者の方からヒヤリハットがあったことを教えてもらうと「教えてくれてありがとう」という受け止め方をしています。でも在宅介護の現場では、まだそういう姿勢が十分でないようですね。

 

介護福祉機器は専門分野なので、ヒヤリハットに関する資料をご提供します。
★参考:在宅医療機器のヒヤリハットと災害対策

人工呼吸器に関わる気をつけたほうがいい点ですが、人工鼻は詰まります。詰まるものだという認識でいたほうがいいです。病院だと24時間に1回交換しています。

また、人工鼻を使っている人は同時に加温加湿器は使いません。人工鼻のフィルターがふやけて役割をしなくなるので、同時併用はできません。

知っていると気をつけようという意識が働くので、危険を回避できることも増えると思います。そういう意味でもヒヤリハット情報は介護生活に必要な情報です。
ヘルパーさんにも資料や動画などで情報提供をして伝えていくほうが、理解されやすいと思います。

参加の皆さん、情報提供ありがとうございました!

 

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お知らせ

365介護日和 体験談募集!

病気や事故で身体に重い障害を持つ方の、重度訪問介護に関する体験談を募集!

昨年、一社)Uniqueでは介護保険サービスをテーマにした「365日介護日和」を発行しました。冊子を手にした方から様々な感想、要望などをいただく中、「重度障害者のケアにさらに踏み込んだリアル情報がほしい」という支援者からのご要望が多くありました。

当事者からも「重度訪問介護の実態も知ってほしい」という強い思いを伝えていただきました。

そんな声に応えていくために、WEBサイトUniqueで、重度障害者ケアに関するリアルな実体験を掲載する「365日介護日和-重度訪問介護」をスタートしました。

現在、介護を受ける当事者がどんな不便を感じているか。自分らしくいるためにどんな工夫を凝らし、心地よい環境を求め、探りながら介護生活を送っているか。そんな当事者が伝えたい実際の介護体験を募集しています。

あなたの声が、体験が、たくさんの人の役に立ち、当事者と支援者に新しい気づきもたらすことに繋がっていきます。

介護を受ける人だけでなく、看護やヘルパー、リハビリ、相談員等の支援される方の伝えたいこともぜひ教えてください。


■募集について

●対象
 重度訪問介護を利用している当事者の方、またはご家族、介護に関わるヘルパー、看護師、相談員など支援者の方。

●体験談募集フォーム

下記のフォームより入力し、送信してください。https://forms.gle/ZxxQJTxaFP5pPEyYA

※ニックネーム・ハンドルネームなど掲載可能なネームを入力ください。
※入力いただいた体験談は、個人を特定しないよう配慮した編集を加え掲載します。
※体験談は「365日介護日和」編集部にて掲載の採用を決めさせていただきます。

 

 

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365日介護日和・生活 記事

介護保険サービスを使い切っていないと重度訪問介護はうけられない?

—-体験談—–

役所からは「介護保険サービスを使い切っていないと難しい」と言われて・・。

当時、足はしっかりしていたので手引き歩行で歩けていましたが、構音障害、首下がり、肩は全廃。いよいよ手指の動きが悪くなり日中一人で過ごせなくなったので重度訪問介護の申請をしましたが、役所から「介護保険を使い切らないと認められない」と伝えられました。

私は足が動くので、介護保険のヘルパーさんのモーニングケアと介護ベッド以外に必要な福祉用具がなく、使っていた介護保険サービスは36217単位中30613単位でした。約5600単位余っていたんです。

気持ちを伝えて事例を調べ、ケアマネが根気よく訴えてくれた!

当初、ケアマネも「使い切らないと認められない」という役所の説明を鵜呑みにしていましたが、私から近隣の市では認められている事例があること、希望する生活のビジョンがあることを話し、介護保険サービスを生業にしてきたベテランのケアマネが、一から重度訪問介護の制度を勉強してくれました。
夫が仕事で日中いないこと、メガネが落ちても、涎が垂れても、呼吸しづらい向きに首が落ちても、吸引ができず窒息しそうになっても、細切れに来る介護保険サービスでは補えないことがあること、「見守り」が居なければ死に関わることを役所に何度も足を運び説得してくださり、278時間を取得できました。私の住む市で初めて認められたケースでした。

重度訪問介護制度をもっと理解してほしい。

余談ですが、先日この話をケアマネと振り返ったのですが、重訪の制度を役所の担当の方とも泣きながら勉強してくれていたそうです。ですが、やっと理解を示してくれる担当ができたと思っても、役所の担当は数ヶ月ごとに変わるのでまた一から説明し直しだったそうです。

新たな担当者に引継ぎをする際、自分より先輩だったりすると、重度訪問介護のことを知らなくても、先輩に対して恐れ多くて説明できなかったのか。
それとも人に説明できるほど解っていなかったのかは分かりませんが、引き継ぎができていない様子でした。

役所内でも重訪の制度を知らない人は多く、なぜ介護保険サービスだけでは暮らせないのかを理解できていない人が多いと感じました。学ぶ仕組みをつくってほしいですね。

私たちは、ただ天井を見つめ息をしているだけではないことを知って欲しいです。

※自薦ヘルパー:介護を受ける人が自らヘルパーを見つけ、自分専属のヘルパーとして入ってもらう仕組み。
詳細は別記事で紹介します。

 


■重度訪問介護制度とは?

病気の進行や事故、高齢により介護保険サービス以外のサポートが必要となった時、重度訪問介護という支援があります。

重い障害のある人が自宅で療養生活を送ることができるようにサポートする事業で、障害福祉サービスの一つです。ヘルパーさんは最高24時間という長時間、介護が必要な人に寄り添い、ケアを行い、心身の自立を支えます。生活のパートナーと言うべき存在となるため、お互いの信頼関係を築くことで、介護を受ける人が自分の望みにより近い生活を実現させることができます。

介護保険サービスだけでは日々の介護が足りないといったときに利用できる心強い支援です。


Q.どんな人が対象ですか?


A.障害支援区分4以上などの条件にもとづき、市区町村が認定した人です。

対象者は、次に当てはまる人です。

①   障害支援区分が区分4以上

※障害支援区分とは、どのくらいの支援が必要かを市区町村が認定するもので、区分1から区分6がある

②   二肢(両手足4か所のうち2か所)以上に麻痺等がある

障害支援区分の認定調査項目のうち、「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも「支援が不要」以外と認定されている

③   障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上

※②③のどちらかにあてはまることが条件

 

厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000150449.pdf


Q.どんな制度ですか?介護保険や障害福祉サービスの訪問介護との違いは何ですか?


A.在宅時や外出時の介護を総合的に利用できる制度です。

介護保険や他の障害福祉サービスの訪問は、ケアプランなどにそって、決まった時間に食事やトイレといった決まった内容の介護を受けるサービスです。

重度訪問介護は、決まった内容だけでなく、日常生活のさまざまな場面で、ヘルパーの介助を得ることができます。8時間を超える長時間ヘルパーが滞在するので、自分の希望やそのときの体調に合わせて食事やトイレができるなど、個人にあわせた柔軟な支援が特徴です。それができるのは、他の訪問による介護と違って、「見守り」が認められているからです。

スポーツ観戦やコンサート、友人とのお茶などの外出も、社会参加のためとして認められています。

また、重度訪問介護は重度障害のある方(認定者)が対象となるため、介護保険のような年齢の制限はありません。
※18歳未満の障害児は、重度訪問介護の対象外になります。

【自宅】   入浴、排せつ、食事等の介護

調理、洗濯、掃除等の家事

生活等に関する相談や助言

その他の生活全般にわたる援助

【外出時】           移動中の介護

【入院・入所時】意思疎通の支援その他の支援

日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援

厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000150449.pdf

 

 

Q.介護保険と併用できるの?

A.介護保険の利用が優先ですが、市区町村からの認定を受ければ、障害福祉サービスとの併用ができます。

介護保険サービスの区分支給限度額を使い切っていて介護保険サービスを増やせない場合は、重度訪問介護を併用できます。

市区町村によっては、「単身者のためのサービス」としているところがあるようですが、同居家族が高齢だったり、日中仕事で家にいなかったりする場合は介護者が必要です。市区町村に、重度訪問介護の必要性を伝えて時間数を確保していくことで家族負担の軽減、また独居での自宅介護生活を実現させている方が増えています。

※上記は、主に肢体不自由の方に向けての説明です。


★あなたの体験談を記事にして伝えませんか?
当事者を含め、介護に関わる人の気づきになることで、自分らしい介護生活を送るための活動につながります。

★体験談入力フォーム
https://forms.gle/S7w4BJJ991FpY8sQ8

 

 

 

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7月icotto難病Café 「ヘルパーさんとのコミュニケーション」について

7月13日(日)の19:30~の難病交流会「icottoCafé」のご報告です。

今宵の話題は・・・
「ヘルパーさんとのコミュニケーション」。

日々の生活をサポートしてくれるヘルパーさんはとても大切な存在です。
そんなヘルパーさんとのコミュニケーションのとり方、自分自身のケア方法の伝え方、ヘルパーさんとのトラブル解決策などをテーマにしました。

主な話題は・・・

①自分のトリセツ(こんなふうにケアしてほしい、日々の生活スタイル等)をどんな方法で伝えてますか?
②普段ヘルパーさんとどんな話題でお話ししてますか?
③注意してほしいことがある場合の伝え方は?
④ヘルパーさんとの関係性を築くのに苦戦していることは?

 

参加された方からのコメントをご紹介します。

①自分のトリセツ(こんなふうにケアしてほしい、日々の生活スタイル等)をどんな方法で伝えてますか?

Tさん:ケアに関しては流れのマニュアルを作っています。あまり細かく書くと覚えられないので、細かいことはその都度、メモをとってもらうようにしています。
(重度訪問介護サービス利用・自薦ヘルパー)

Mさん:自分自身の取り扱い方というものを作ってます。アップデートした時、来訪したヘルパーさんが誰でも見て知ることができるように、ボードにしています。
個人に伝えたいことがあった時は、カウンセリングの先生や当事者の友人に相談して、客観的な意見を聞くようにしてからボードに貼ります。(重度訪問介護サービス利用)

Oさん:「私のトリセツ」紹介 ※一部抜粋
・スマホより、ノートに書いて手順で覚える事
・先に、痰かトイレか聞いてください。
・回路の水滴、落とす。水滴落とす時トントンする時腕に当たり痛い為、以下のようにする。
https://youtu.be/f5PjdVFVNJI?si=w5GESnyQfwEe-QAb

・ペグ(胃瘻)接続を取る時痛いです。お腹の接続部を押さえて、抜くこと。
・枕の左下にタオル巻き、首を少し右に傾けてる。手首は、曲げると痛み伸ばす。指先冷えバスタオルを半分に。
・お腹に、バスタオル半分に折り掛ける。冷やさないため。
・冬、肩にバスタオル横に半分に折り、V字にかける。冷やさないため。
・点眼は、下瞼を軽く下に下げて点眼後、目を閉じて数分後にテイシユ拭くこと。
・ギャッチアップしてから、足にバスタオルで整える。足14度頭18度。
・注入と薬注入と吸入時、足16度頭22度。
・トイレ時、足12度で頭16度。

(重度訪問介護サービス利用)


②普段ヘルパーさんとどんな話題でお話ししてますか?

Mさん:ヘルパーさんによって話の内容を変えてます。この人はどんなことに関心があるか見極めて、話題を選んでもっとヘルパーさんの人となりを観察しています。後は、なるべくテレビのドラマやお笑いを一緒に診て、共感しています(人間関係を構築するうえで大切と思っています。)

Oさん:子供がいるので、子育てや地域のことを話すことがほとんどです。ウチに来てくれているヘルパーさんは、ほとんどが地元の方です。だから地域の話題が多いですね。先輩ママのヘルパーさんには子育ての相談をしたり、身近なことをいろいろ話してます。

Yさん:私も人によって話題を変えていますね。
リハさんとは相撲の話など共通する趣味の話をよくしています。ケアマネさんとは家族(妻)も話に参加しています。年齢も近いので、妻とケアマネさんは話が合うみたいです。
訪問看護師さんには、自分の治療や病気に関する情報を提供しています。難病の場合、患者のほうが情報入手が早いし、知っていることも多いようです。看護師さんやサポートしてくれる方に情報を伝えて共有することで、病気のことやケアについてより理解してもらいたいと思います。

Aさん:訪問看護が週1回入ってくれています。最初の頃は、グチを聞いてもらうことが多かったですね。

今は、住んでいる地域の行事や家族の話をしたり、聞いたり。訪問時間が短いので、それほど話題に困ったり、相性の問題を感じたことはないですね。


③注意してほしいことがある場合の伝え方は?

0さん:なるべくその都度伝えるようにしてます。伝えにくい内容の時は担当さんに伝えるようにしています。

Tさん:その場で言ったり、言えない時はLINEで伝えます。
自薦ヘルパーさんが4人いますが、それぞれの方とLINEで繋がり、連絡をとったり、注意したいことなども直接本人に伝えています。

Mさん:これいちばん難問です。なぜなら視線入力装置を介して伝えるので、文字だと私の意図しないように伝わることあるからです。なので、私は事業所の上の人かケアマネとか第三者に介入してもらっています。


④ヘルパーさんとの関係性を築くのに苦戦していることは?

Tさん:性格が良くても手技が伴わないとどうにもならないので、とにかくある程度、手技が上達するまで関係性も前に進めないようにしています。

Mさん:私は2018年まで海外にいたせいもあり、いまだに日本の変化に”浦島太郎”です。どのヘルパーさんとも「これでいいんだろうか?」と自問自答の日々です。

 

今回のテーマの他に、重度介護の時間数の取り方や、ひきこもる患者さんの気持ちなども話題になりました。

参加してくれた皆さん、ありがとうございます!

次回、またお会いしましょう♪

icotto:前田・丸山

 

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難病患者交流会「icotto」/使ってよかった福祉用具、サポートグッズ情報

難病交流会icottoが不定期で行っている交流会では、毎回テーマを設定し、参加される方々との交流を楽しんでいます。

4月に行われたicotto交流会のテーマ「使って、利用してよかったケア方法」では、参加者(難病当事者)の皆さんが自分の体験からおすすめできる良かったモノやサービスなどを教えてくれました。

誰かの役に立てるかも。療養生活の中で困っていることを解決するヒントになるかも。そんな思いで皆さんがお話ししてくれました。

身体が不自由であっても、いろんなサポートを利用して少しでも快適に暮らすことを続けていく。皆さんの知恵と工夫の体験談をご紹介します。

 

みんないい笑顔!参加してくれてありがとー!

※掲載されている内容は、個人の実体験による感想です。また、提供された情報に加工・編集を加えています。

■4モーターの介護ベッド

「オススメの福祉用具は、4モーターの介護ベッドです。
3モーターを使っていた頃は、首の角度を調整するのにタオルを何枚も駆使していましたが、これに変えてからは枕一つになりました。首のポジショニングが楽になりました」

https://seahonence.co.jp/hp/bed03/Emi_characteristic.html

 

■アレクサ&スイッチボット

「私が使ってて良かったグッズはアレクサとスイッチボット。ワイヤレスでスイッチのON/OFFができるので、自分が動かなくても、人に頼まなくても操作できます」

 

■電気膝掛けとヘアーバンド

「冬場のお出かけではUSBの電気膝掛けが大活躍しました。
入浴時には洗髪後、無印良品のパイルヘアターバンが気に入って使っています」

※イメージ

■自作アルミスタイラスペン①

■自作アルミスタイラスペン②

■足&手、圧迫マッサージ機器

■足指全開セラピーソックス

■モバイルプロジェクター

■介護ベッド

■車椅子用エアークッション

「moltenのエアークッションは、ボタンひとつで分圧、硬さ調整できる。長時間座っていられるのでラクです。車椅子でいる時間が長くなった人におすすめ」

https://www.molten.co.jp/health/products/positioning/power-cushion/

 

■出張〇〇、訪問〇〇

「私はあえて療養っぽくない、在宅生活のいろどりになる、出張〇〇、訪問〇〇を紹介します」

①出張カメラマン
「子供の成長の記念にはいつも出張カメラマンさんに来てもらってます」

入学式は桜の名所、30分10カットで7,000円

https://www.instagram.com/p/BuuduF2HtqP/

七五三は神社、時間無制限全カット18,000円

https://www.instagram.com/p/B5v0cQ5JPOd/

「自然な表情を引き出してくれる大好きなカメラマンで、いつも同じ人にお願いしてます!」

②訪問着付け

「着物を着るのにも挑戦!「車椅子 着付け 住んでる場所」で検索」

➂訪問カットでヘアドネーション

「二年くらい伸ばして31cm以上になったら訪問カットをしてくれる美容師さんにバッサリ切ってもらって、ヘアドネーション(がんの子供のかつら用髪の毛の寄付)に。
人に全部やってもらっている生活の中で、ヘアドネーションという形で誰かに役に立ってる、というのはモチベーションあがります」

 

④ヘルパーさんネイル

https://ameblo.jp/als-survivor/entry-12843476723.html?frm=theme

「『細かいこと好きなの』と言ってくれるヘルパーさんがいて、楽しみながらネイルしてくれています。キレイになるのは気分がよくなります」

➄出張シェフ

https://ameblo.jp/als-survivor/entry-12719077333.html?frm=theme

「ママ友との合同誕生会と親族とのお正月の集まりに利用しました。外での食事会がだんだん難しくなり、それでも、特別な日にみんなで美味しものを食べたい!という思いが叶えられます。
細かい希望を聞いてくれるので、嚥下しやすい形態にしてもらえるシェフを選ぶこともできます」

 

■介護ベッド・Ipad指電話・足指クッション

「足指・手のクッションは看護師さん考案で手作りしてくれました!」

 

 

■宮源のトロミファイバー・ドリンクゼリー

「トロミ具合は絶妙!緑茶やコーヒー味もあるので、食事時に利用する以外にも楽しめます」https://miyagen.net/drinkjelly.html

※YouTube・誤嚥・むせ予防/とろみ剤の使い方 炭酸飲料やビールのとろみのつけ方

https://00m.in/ORcYW

■薬の副作用対策

「眠剤や安定剤、痛み止め、下剤など、治療薬ではない薬が必要になった時、副作用や薬への依存(気持ち的に)が心配になり、主治医と薬剤師さんに相談して錠剤を4等分にしてもらいました。かけらほどになった薬を自分の体調にあわせて飲み、薬を増やさないために工夫しました」
※医師、薬剤師への相談必須。

 

 

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「できない」を「できる」に。ALS患者、町田玲子さんの挑戦。

常識にとらわれない!?   気管切開を経て話すことに挑戦する町田玲子さん

多くのALS患者が、気管切開の手術後に声を失います。ALS患者であり「日本ALS協会群馬県支部」支部長の町田玲子さんは、気管切開後に、主に喉頭がんの人が行う食道発声という方法で、「話す」ことに挑戦しています。

「もう一度、話をしたい」。

声を失った人なら、誰もが望むであろうことを実現させた町田さんの心の強さと柔軟さを見習いたい!

そんな思いでお話を伺いました。

孤独と我慢の日々、話がしたい!

佐藤:町田さんは、看護師さんなんですね。

 

町田さん:そうなんです。でも3人の子育てをしていた11年間は子供服のお店を経営しました。その後、看護師の仕事に戻り、訪問看護の管理職に就いていました。

 

佐藤:職業柄、医学知識もあるし、町田さんはALSがどんな病かを知っていたのだと思いますが、診断された時はALSを分かっているだけにショックも大きかったのではないでしょうか?

 

町田さん:私の場合、倦怠感や体重減少、呼吸苦が最初の症状だったので、自律神経の病気や更年期、がんなどを疑われ、自分でもがんだと思っていました。
いろんな科を回った後、1年経って神経内科でALSと言われたんです。そう言われても信じられず、「違うんじゃないか」とずっと受け入れられずにいました。
医療知識はあっても、ALSというのはまさかの診断だったんですよね。

ALS罹患前、看護師として働いていた頃の町田さん

佐藤:ALSの典型的と言われている症状がないと、診断も時間がかかると聞いたことがあります。始めから呼吸の症状があったんですね。

 

町田さん:バイパップの開始も早く、夜間だけでなく、すぐに24時間必要になりました。

私は、気管切開はせずに緩和ケアをしたいと思っていたんです。家族もそれで納得してくれているんだな、と思っていました。でも、だんだん呼吸苦がひどくなり、それでも気管切開を迷っていたときに看護師の次男が背中を押してくれました。

 

「気管切開しても生活は何も変わらないよ。呼吸器を付けることはメガネをかけることと同じように、生活がラクになるんだよ」と言われたんです。
長男や長女、夫からも気管切開してがんばろう…と。
当事者の私の気持ちに遠慮して、家族は思っていることを言えなくなっていたんでしょうね。みんなの気持ちがうれしくて、このまま終わりたくない!という思いがどんどん込み上げてきて、気管切開することを決めました。

 

佐藤:ご家族みんなが後押しした決断だったのですね。病気をきっかけに、ご家族みんな本音で話し合えたんでしょうね。

 

町田さん:うちの夫や家族は、「ALSが進行したらどうしよう」とは考えないんだそうです。病気が分かった時も、みんな「そうなんだー」って感じで深刻にならないんです。

看護師の息子さんとの2ショット!

 

佐藤:進行したときのことばかり考えるのではなく、町田さんのご家族のようなALSとの向き合い方は大事だと感じます。

気管切開をした後は、どのような状況だったんですか?

 

町田さん:気管切開は、喉頭分離術で口から肺への気道を閉じたため、声が出せなくなりました。言いたいことが家族に通じずに、イライラして八つ当たりしてしまったり。
言葉が話せないというのはこんなにも孤独なのかと…。
気管切開をする前は、これ程辛いと思っていなかったので、不自由さが術後に初めて分かりました。

 

レスパイト入院した時も、言っていることを看護師さんに分かってもらえなかったことがありました。
忙しいのはよく分かっているので、気を遣って我慢を重ねてどうしようもなくてナースコールを押したのに、痰の吸引だけササッとして終わり。私にはなんの声掛けもせずに行ってしまわれて。
話せないってこういうことか…ととても悲しくなりました。

疾患にこだわらないことで、可能性は広げられる!

佐藤:私は手が動けばiPadなどで筆談できるのでコミュニケーションはとれるから、そんなにも孤独を感じることはないのかなと思っていたんです。
思い込みでした。声を出せなくなった人でしか分からない辛さがあることを忘れてはダメですね。

 

そして、食道発声に出会ったのですね。

 

町田さん:食道発声は、YouTubeで見つけました。喉頭を摘出した喉頭がんの人の発声法を、自分でもできるのではないかと思ったんです。

 

佐藤:看護師の経験があったからこその発想ですね。
どんな練習をしたんですか?

 

町田さん:喉頭がんの人たちが集まる会に参加し、食道発声のDVDを観たり、「あいうえお」から練習したり。
ST(言語聴覚士)さんとも、舌を動かすなどの構音練習をしました。
調子が悪いと声が出ない時もありますが、普段はベッドに寝ていても話せます。できるようになるまで、1年くらいかかりました。

 

食道発声は腹筋を使うんです。私の場合は、腹筋ではなく喉の筋肉を使っているのだと思います。喉頭がんの方たちが行っている食道発声とはやりかたが少し違いますね。
そのせいか、皆さんはっきり話せて電話もできますが、私の声は電話では聞き取りができません。
でも日常でのコミュニケーションは以前よりも全然よくなって、多少の不便で過ごせています。

 

手術前に声を出せた人、術後に口パクできる人は、この発声ができるのではと、先生が言っていました。

旦那さんとの会話が一番のリハビリ。「夫と一緒によく外出しています!」

明日の心配をしないで、今日を楽しむ!

佐藤:できないことが多くなっていくだけでも、毎日とても大変だと思います。そんな中、新しいことを、しかも疾患の垣根を超えてやってみようとされた町田さんに、すごいパワーを感じます。その原動力を教えていただきたいです!

 

町田さん:気管切開の手術をした後は、STさんも周りの人も私が話せるようになるとは思っていなかったので、iPadやフィンガーボードを使ってコミュニケーションをとっていました。

 

でも、進行したらこうなる、気管切開したら話せない、といった固まった考えは持たないようにしています。ALSだけにとらわれず別の病気だったらなどと考えて、やろうと思ったことをやっています。
食道発声も毎日ちょっとずつ練習して、だんだんと声が出るようになりました。できない、と最初からあきらめてしまうのは嫌なんです。

家族とともに、「明日の心配をしない。今日を楽しく生きる」そう決めて、くよくよしないで過ごしています。

気管切開をする、しないというのは難しい問題です。でも、私は今、手術をしてよかったと思っています。

「夫はいつも寄り添ってくれていて、うれしいです」

 

佐藤:STさんたちの提案と違っても、疾患にとらわれず新しいことに挑戦して、努力している町田さんの行動力はすごいなと感じます。お話を聞いているだけで元気が沸いてきます。

 

町田さん:食道発声を練習する会で、が出なくなってもそれを克服して明るく暮らしている方と会い、とても元気づけられました。疾患がまったく異なる私のことを、皆さん「おいで、おいで」と快く受け入れてくれました。

私もそういう人になりたいな、と心から思ったんですよね。

 

佐藤:これからやっていきたいことや、さらにチャレンジしたいことは何かありますか?

 

町田さん:今、がんばろうと思っていることは、日本ALS協会群馬県支部長としての務めですね。ALS協会の活動をもっと知ってもらいたい!

 

もう一つは、ロボットスーツHAL@に挑戦することです。先月、かかりつけの病院で装着してみたんですが、私が小柄なのでサイズが合いませんでした。それでもHAL@に挑戦してみて、すごく楽しかったです。
あきらめずに、いろんな方法を使って、HAL@のリハビリを続けて行きたいと思っています。

 

それと、今年は大好きなクロマニヨンズのライブに郡山まで行ってきました。絶対また行こう!と思うと頑張れます!

2024年の10月に行われた「自分をプレゼン」にプレゼンターとして参加

今回のオンラインインタビューでは、始めから終わりまで町田さんがご自身でお話くださいました。
聞き取りづらい言葉はくり返して「聞こえますか?」と途中で確認する、数字は手で示して画面に映すなど、聞き手が理解できるように配慮してくださり、一生懸命、気持ちを伝えてくれました。そんな気遣いのあるやさしいお人柄も印象的でした。

 

気管切開をしたら話せなくなるという常識にとらわれず、柔軟な発想と行動力で、喉頭がんの方々の工夫を取り入れていった町田さんから、この記事を読んでいただいた皆さんへのメッセージをいただきました。

 

「最初からできない、仕方ない、とあきらめないで。ダメでもともと。もしかしたら…そう思う気持ちを大切にして、行動に移してみてください」

 

町田さん、ありがとうございました

 

【町田玲子さんProfile 】

  • 群馬県在住
  • 日本ALS協会群馬県支部長
  • 看護師として病院や訪問看護のキャリアを積み重ねながら、子供服店の経営なども行う。
  • 2019年ALSの診断。2022年6月気管切開後、喉頭がんで発話が困難になった人が行う食道発声というコミュニケーション方法と出会う。食道発声を訓練し、習得。

 

★食道発声に関する情報

食道発声とは – 公益社団法人 銀鈴会

食道発声 – Wikipedia

 

 

Writer:佐藤麻子 Satou Asako

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ケア

介護保険経験者の知恵と工夫を紹介!「365日介護日和」販売中!

介護生活の「こんな時どうする?」のヒントになる「365日介護日和」

 

 

自分自身が介護保険対象者となってはじめて知ること、気付くことがたくさんありました。
自分がこれまで生きてきた世の中はなんて狭かったんだろうと、まるで違う世界に足を踏み入れてしまったような不安や戸惑いも。

そして「こんな時ってどうすればいいの?」という疑問がどんどん湧き出てきました。

介護保険を受けている方と話をすると、「あーそういうことか」とか「そうすればいいのか」と理解できたこともあったけれど、「それって?」と新たな疑問も出てきてしまい、答えを求めてあちらこちらにアンテナを張って調べるのはけっこう大変。

そうやって、介護保険を利用して自分らしく日々を過ごすにはどうしたらよいのかを模索していくと、大事なことが2つ見えてきました。

 

ひとつは、介護保険制度はどんな仕組みになっているのかを知ること。
基本を知っていないと、何ができて、どんなことができないのかがわからないですよね。
でも、制度って複雑でチンプンカンプン!もっと実生活にあわせてわかりやすく、必要な点をチョイスできるマニュアルがあったらいいのに…。

 

もう一つは、経験者から学ぶこと。
介護保険制度にだけ頼っていても、自分らしい生活環境をつくっていくのは難しいのが現実です。入れ替わりが頻繁なヘルパーさんとの関係づくりなど、工夫を凝らして暮らしを整えようとする先人たちの実体験は学ぶことを多し!

 

「365日介護日和」は、そうした2つの気付きから製作がスタートしました。

 

「みなさんは、どうしているの?」

と聞きたいことがたくさんありますよね。

 

 

「365日介護日和」は、そんな、皆さんの知りたい思いに応える一冊です。

制度では満たされないケアを補うための工夫やコツ、アイデアを、実際に介護保険サービスを利用する方々への取材で集め、体験談としてご紹介しています。
制度を頼って、満足度100%の生活を送れる人はそう多くないはずです。足りないところは知恵と工夫で補っていく。そんな前向きさが、自分らしい生活づくりにつながっていくのでしょう。

ヘルパーさんや介護に関わる方にも知ってもらいたい介護生活の工夫がたくさんあります。利用者との日々の関わりの中で、生かせることもあるのではないでしょうか。

介護保険サービスは決まりや規則で固められた制度ではありますが、介護はやっぱり人と人。その関わりから成り立っているのだと本誌を制作するなかで強く感じました。

 

ケアマネジャーやヘルパーさんは、介護を受ける方の生活そのものに関わるとても大切な存在です。体験談をとおして、利用者と同じ目線になってみてください。寄り添うケアに繋がる小さな気付きを見つけてもらうことができたら幸いです。

「365日介護日和」で、
心地よい毎日をつくるヒントが見つかりますように

※mikaさんのポストカードプレゼント企画は終了しました。

 

購入方法

●「365日介護日和」
●販売価格:1,600円(税別)・1,760円(税込み)
●送料:一律180円
●お届けについて:ご注文日から1週間程度で納品
●発行:一般社団法人Unique
●お問合わせ:unique11.world@gmail.com

 

★購入はコチラから
※外部サイトに移動します。

https://unique-s.stores.jp/items/6687b56b7ae4bd010c6068d8

 

 

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ケア 記事

世界でただ一つのウェアラブルスイッチ ニューロノード INTERVIEW

 脳からの微細なサインをキャッチするニューロノード。コミュニケーション補装具としても期待!

 

病気や障がいにより、コミュニケーションが難しくなった方のサポート機器として注目されるニューロノード。開発したControl Bionics日本支社ディレクターとしてニューロノードの普及に努めている清原さんにお話を伺いました。

左から、インタビューに応えていただいた清原さん、 Control Bionics日本支社代表の北山さん、CEO ジェレミー・スティール 、ニューロノードユーザーの畠山亮夏さん、お母様の織恵さん

 

ニューロノードはどんなことに使う福祉機器ですか?

佐藤:Control Bionics社が独自に開発した福祉機器、ニューロノードは微細な動きや筋電をキャッチすることができるとのことですが、どのような状態の方が使うために開発され、どんな特徴があるのでしょう?

 

清原さん:ニューロノードは、病気や事故などで体を動かすことや話すこともできなくなってしまった方の意思を伝えるサポート機器として開発されました。筋肉内で発生する微弱な電流である筋電位を計測し、その推移から筋電図(EMG)を生成して装着した方の小さなシグナルを精緻に捉えることができるんです。ほんのわずかな動きや脳から送られる筋電をキャッチするので、コミュニケーションをとるのが困難な方、病気の進行など先々の状態に不安を感じている方がご利用いただくことで、生活の質を上げることができると思います。

 

佐藤:発話が困難になり、視線入力装置を使ってコミュニケーションをとっている方もいますが、そういう方にも必要なのでしょうか?

 

清原さん:視線入力はとても目が疲れるので、長時間続けるのは難しいですよね。それに、姿勢と頭の位置を固定していないと視線が定まらないので、座位を保っていなければなりません。負担がいっぱいです。そんな負担軽減のために、視線入力にニューロノードをスイッチとして使っている方がいます。文字を選ぶのは視線で、決定はスイッチ、という感じでね。

 

佐藤:手が動かなくてスイッチが使えない方にも使えますか?

 

清原さん:ニューロノードは顔の表情筋もキャッチできるし、体のいろいろな部分に装着することができるので、より反応を得ることができる部位を探して装着できます。だから、手で操作をしなければならないということはないんです。

 

佐藤:機能だけでなく使いやすさにも配慮して開発されたんですね。
気になるのは、それだけ性能がいいと、かえって誤反応とか、反応し過ぎるなんてことがあるのではないかと…。

 

清原さん:はい、それは調整することで支障なく使えます。一人ひとりの状態にあわせて利用される方、介助される方と一緒に調整を行っています。
ニューロノードは、EMG(筋電図)、EOG(眼電図)、空間モード(空間座標計測)の3種類の操作ができるので、使う方に合わせて選び、設定していきます。特別な知識は必要ありません。とても簡単にできる設定です。

 

使い方は簡単!ニューロノードでできる事が増えていく!

佐藤:実際に、ニューロノードはどのように使うのでしょう?使う人が準備しなくてはならないものはありますか?

 

清原さん:ニューロノードは、iPadでご利用していただくことをおすすめしています。iPadに元々搭載されているアクセシビリティ(※)を使えば、さらにいろんなことができるようになります。Windowsでも使えないことはないのですが、パソコンの性能やソフトなどが皆さんそれぞれで、ニューロノードを入れた際、不具合が起きた時の対処が難しいという状況があるんです。そのため、アフターフォローができるiPadでのご利用をおすすめしています。

 

※アクセシビリティ…ユーザーの年齢、性別、身体的特徴、使用している機器の違いなどの影響をやわらげ誰でも同じような使い勝手にという意味。

https://www.apple.com/jp/accessibility/

 

佐藤:皆さんiPadで利用されているんですね。iPadはパソコンを購入するよりも安く済むし、持ち運びにも便利ではありますね。

 

清原さん:私がフォローさせていただいている方は皆さん、iPadです。導入する時にiPadの購入をお願いしますが、中古のiPadが2、3万円で買えるようなので、そうやってできるだけ費用をかけないで利用されている方が多いですね。

いっぺんにできないことをすべて補うのではなく、ここはこれで補って、足りないところは他の方法で補っていく。一度に補いたいことを全てできるようにするとすごくお金がかかりますよね。でも、体調や病気の進行などで変えなければならないことも出てくる。そう考えると、必要性を感じることをその都度、補える機器やアプリを使って対応していくという考えがあってもいいのかなと。

 

佐藤:今、テクノロジーの発展はすごく早くなっているし、どんどん進化していますから、そういった考えで福祉用具を利用すると、より自分にあったものをちょうどいいタイミングで利用することができますね。

 

清原さんは何人くらい利用されている方をサポートされているのですか?

 

清原さん:去年の9月にスタートしたばかりなので、サポートをしている方は20人くらいです。オンラインでほぼ毎日サポート対応しています。
基本的な設定ができたら、その後はiPadとニューロノードを使って何ができるか、何をしようかと、ご利用されている方と話し合いながらいろいろトライしています。

 

リハビリに取り入れると、早い段階での調整、
改善が可能!

 

清原さん:ニューロノードは筋電をキャッチして、その時のデータを記録することができるので、リハビリにも活用できるんですよ。このことを、リハビリに関わる方にはぜひ知ってもらいたいです!

 

佐藤:リハビリにも!どんなふうにリハビリに活用できるのですか?

清原さん:例えば、足の筋力を保つリハビリを行っている患者さんの場合、足にニューロノードを貼り付けて筋電の数値を記録していきます。そうすると、日々の数値を比べたり、月ごとにその記録を見比べながらリハビリの内容を変える等、筋力の変化により早く気付けて対応することができるようになります。

 

佐藤:なるほど!数値がわかると、自分でも気をつけようって意識することができますね。

 

清原さん:ST(言語聴覚士)さんは、ニューロノードを喉の部分に貼り付けて、嚥下の動きを知ることができる点がいいと言っていました。数値で分かると、感覚とはまた違った評価ツールになるそうです。

 

佐藤:嚥下機能が落ちてきているご高齢の方のサポートにも効果的ですね。


意思伝達パネルを搭載。
コミュニケーションのサポート機能がさらに充実!

佐藤:使ってみたいという方は、どのような手続きをすればいいのでしょう。条件などありますか?

 

清原さん:まずは、3万円で一か月レンタルしてお試ししてもらい、必要だと思えたら役所へ申請を出してもらっています。障害者総合支援法の「日常生活用具の給付又は貸与」の一つ「情報・意思疎通支援用具」(※1)として補助が出る自治体があります。補助額は、多くが10万円で、市町村によっては20~30万円のところもあります。

 

佐藤:本当に必要な人には、負担がかからないように補助が得られるといいのですが…。

 

清原さん:実は、ニューロノードは新たに意思伝達機能を付けることになったので、「補装具」の「意思伝達装置」(※2)としてもご利用いただけるようになります。 正式には10月にリリースする予定です。
「意思伝達装置」として利用したいという方が申請を出して認められると、48万円の補助が出るようになるので、ニューロノードの購入費をフルカバーできることになるんです!

 

佐藤:それは朗報ですね!希望すれば全額補助で使えるようになるのですね。

 

清原さん:条件があるんです、他のスイッチが全くダメで、ニューロノードしか使えないという状態の方以外は難しいと思います。
眼球の運動だけになってしまった方が使えるコミュニケーション機器は、本当に少ないんです。そのような方たちに、「意思伝達装置」(※2)としてニューロノードを使っていただきたいです。
※1「情報・意思疎通支援用具」:障害者(児)の情報収集、情報伝達や意思疎通等を支援する用具であって、利用者が容易に使用することができ、実用性があるもの。

※2「意思伝達装置」:病気などにより、コミュニケーションが困難な方のための補装具。

※1・※2の申請に関する条件、判定基準、支給額などについては、お住まいの市町村自治体にお問合せください

 

「ミューロノードで日々の楽しみを増やしてほしい」

清原さん:私が最初に担当させていただいたのは、ALS(筋委縮性側索硬化症)という難病患者さんです。ALSは体を動かす機能が徐々に衰えていく進行性の病。話すこと、呼吸することも難しくなっていく中で、ニューロノードを知って「万歳した!」と言ってくださり、とても喜んでくれました。
最近、「ニューロノードでどんなことを楽しんでいますか?」と聞いたら、お孫さんのために「Amazonで買い物してあげてるんだ~」とおっしゃっていましたね(笑)。
インターネットでスポーツ観戦するのも楽しみで、「暇じゃないんだよ~」って(笑)。

ご利用者様にこんなに喜んでいただける。それが何よりもうれしくて、ニューロノードをもっと広めたいと思っているんです。

 

 

佐藤:「万歳した!」という言葉は、とても実感がこもっていて、ニューロノードのすごさを感じました。利用する障害のある方の意見や希望を大事にしながら、日々のサポートをされている様子がよく分かりました。清原さんのお話にもありましたが、まさに「iPadとニューロノードで、何ができるか、何をしようか」ですね。

今回、たくさんお話しいただいたニューロノードのよさですが、関心を持たれた方は、ぜひレンタルなどでお試しいただき、試してみることをおすすめしたいです。

 

清原さん:東京慈恵会医科大学アクセシビリティ・サポート・センター(ASC)監修のもと、アクセシビリティに関する革新的なソリューションを実際に体験できる「BORECA」という施設があるのですが、そこではニューロノードの使い勝手や効果を直接触れて体感することができます。

10月に無料の個別相談会を行う予定なので、患者さんご本人はもちろんですが、介護に関わる方にもぜひ相談会でニューロノードを実際に手に取って、試していただきたいです!

 

佐藤:話せなくなるのはものすごく辛いことだと思うし、気持ちや要望を伝えられないなんて恐怖です。でも、そんな状態をサポ-トするための選択肢が増えていくことで、希望を持てる人も多いと思います。
10月のリリースが楽しみです!

 

アクセシビリティの展示スペース
アクセシビリティに関する革新的なソリューションを実際に体験できる「BORECA」。

「BORECA」ニューロノード個別体験相談会
◉10月19日土曜日
◉12:00〜16:00
◉場所:BORECA 東京都新宿区歌舞伎町1-30-1 B2F(西武新宿駅 地下2F)
https://boreca.jp/accessibility/
◉申し込み・問合せ:コントロールバイオニクス 日本支社ホームページより お問い合わせください。
https://controlbionics.co.jp/contact/

 

 

★ニューロノードの詳細はコチラ
https://controlbionics.co.jp/

 

Writer:佐藤麻子 Satou Asako

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ALSと闘うSHUUさん 心の声

 

2年前にALSと診断されたSHUUさん。彼のことは、ブログで知りました。
自分の気持ちを正直に綴ったSHUUさんのブログはすごい人気で、たくさんの読者がいます。
毎日更新される日々の小さな出来事は、読んでいるとほっこり癒されるし、病気と闘いながらも優しさを失わないSHUUさんの強さ、溢れんばかりの家族への愛に触れ、温かい気持ちになれます。
けれど、すべてがhappy話ばかりではなく、悲しみや悔しさや時には憤りさえ感じてため息が出てしまうことも。
一喜一憂、こんなにも心を揺さぶられるブログは初めてです。
実際のSHUUさんは、どんな方だろう。
望む未来、見えない苦しみ、伝えたい思い、知ってもらいたいこと、気づいてほしいこと…もっと、もっとたくさん心の声があるんじゃないのかな。

SHUUさん、きかせてください。
今、あなたが伝えたいことは、何ですか?


interview

「今、たくさんの人からエネルギーをもらって生きています。ALSになっても人と繋がれる。生きていくには、孤独になっちゃダメなんです」



「ブログを始めたのは、自分がどうやってALSと向き合って、どんな思いで生きたかを息子に残しておきたかったから。
それと、ALSに罹患した人の参考だったり、生きる活力になれば…という思いもあったので。でも、今では自分が生きていくための活力になっています。
一言で言うと、ブログは心のジム!
ALSに身体の筋肉は取られてしまいますが、心の筋肉は取られません。
ブログの読者からのコメント一つひとつが、心の筋トレになっています。

体が不自由になり、外出が難しくなったり、コミュニケーションがとりにくくなったり、できないことがどんどん増えていますが、それでも、人って繋がっていくことができるんです。人との繋がりがいかに大切で、生きていくのに必要だということを、今、切実に感じています。

もし、病気や障がいがあって孤独を感じている人がいたら、あきらめないで、少しづつでも自分から動いてみると変わることがたくさんあるんじゃないかなと伝えたい。
わたしも、ブログなどで自分自身について発信したり、催しや集まりに参加することで、たくさんの人と新しい繋がりができました。今までやったことのない活動にも参加したり、健常者の頃より忙しいかも(笑)
ずっとふさぎこんだままで、自分の殻に閉じ籠っていたら、今きっとこの世にはいないと思う。
なので、リアルでもSNSでもいいから、まず自分から動いてみる。これは、とても大切なことだと思います」


誰だって震えるほど寂しい時がある。
死ぬほど辛くなるときもある。
そんなとき、SHUUさんの言葉を思い出してほしいと思います。

「自分から動いてみようよ」

辛くても、苦しくても、それでも動いてみよう。
きっと、何かが変わるはず。そう信じてね。

★SHUUさんのブログ

https://ameblo.jp/als-toubyou-kiroku

 

「多くの人が気づいてほしい、知ってもらいたい『地域格差』。誰もが同じ介護環境で生活できる世の中になってもらいたい」

SHUUさんは現在、長野県にお住まいです。この地で生まれ育ち、ご自身で美容院を経営されているそうです。


「他の場所に住んだことない、生粋の地元民です。
自分の故郷であるこの地をとても大切に思っていますが、病気になり、いざ24時間介護が必要という状況になってみると、介護支援サービスが遅れていて大変なことばかり!地域格差を強く感じています。
現在、長野市で重度訪問介護を受けている人は、自分をいれて2人しかいないようです。事業所は1つもなく、この制度が十分浸透していない事実、それによる生活維持の不便さは生死に関わる問題だと思います。

ちなみに、同居家族がありながら、わたしのように24時間の介護、月744時間を獲得できたのは、なんと市内初なんです!
前例がない、初めてのことだから、申請を出すのも大変でしたが、支援してくれる方々がチームになって頑張ってくれたおかげで、どうにか希望が叶いました。
自分という事例ができたので、今後に繋がっていってほしいと心の底から思っています。」

『地域格差』という言葉が何度も頭を打ち付けます。難病になると、病気だけでなく闘う対象が本当にたくさんあって、へこみます…。
SHUUさんが月744時間を獲得したとしても、肝心のヘルパーさんがいなくては、生活が成り立たない。重度訪問護事業所がないため、ヘルパーさんを自分たちで探すことになり、現在も募集中とのこと。自薦ヘルパーさんを雇用することになるので、それもひと苦労の様子。
ブログを読んでいても、SHUUさんの日常にいかにヘルパーさんの存在が必要不可欠であるかがわかります。
いなくてはならない存在がいないという現状。
でも、それはSHUUさんだけの問題ではなく、重度訪問介護を必要とする多くの人が直面する悩みの種でもあるのです。


「家族のことを思うと、24時間介護体制を整えて、少しでも負担を軽減させたい。自分のためというよりも、寝る時間がほとんどなくて、ずっと頑張り続けている奥さんが辛すぎるし、それを知って何もできない自分も辛いです…」


SHUUさんの伝えたい思い。
声に出すことができなくても、どんなに強く、切実な思いかが心に響いてきます。
この思いを受け止める人がもっと、もっと増えて、拡がって、大きな力になってほしい。誰もが、同じように支援を受けながら生活できる環境が必要です。
わたしも、声あげて伝えていきたい。
それは生きる選択につながっていくことだから。

「生涯、美容師でいたい!これからも、夢を追いかけて、心の声を思いっきり伝えていきたい」

「生涯美容師の夢が、現役としては志半ばで終わってしまいました。
でも、自宅でサロンをやっているので、現役ではないけど、持ってる知識を受け継いでいくことはできます。だから、生涯美容師でいたいという思いは、今も変わりません。
治療薬ができて病気が治り、美容師になると言っている息子(今のところは…笑)と一緒にサロンに立てる日が来ること。
これが、一番の夢!叶ったら最高!!」


SHUUさんがALSになってから、一番といっていいほど激しく落ち込んだのは、もう自分はカットが出来ないと悟った時。ALSに診断されたり、気管支切開の時よりもショックだったそうです。
どれだけ、美容師という仕事にほれ込んでいたか…。


「病院に2週間入院してサロンに戻った初日に、お客様のカットに入ったら腕が全然上がらず…。
もう、カットが出来ないんだ。美容師終わりじゃん。人生も終わりだ…と思いました。
まだ確定してから1ヶ月弱くらいしか経っていなくて、あまりにも早すぎる進行に、どうしようもないくらい絶望的になって…。夫婦で大泣き。
その日はちょうど送り盆で、同じALSで亡くなっている父が空に帰る日だったんです。
一緒に連れてって…って。これ、ブログにも書いたな」

今、自宅の2階をサロンにして、奥さんのあっちゃんとスタッフさんがお客様を迎えているそうです。
あっちゃん、サロンのこともバリバリこなしてすごい。一人でがんばりすぎてない?大丈夫かな…。


「全部一人でなんて、やり切れてないですよ。いつも、SHUUさんに相談しながらすすめているんです。アドバイスしてもらうというか、指示をもらいながら。美容師としてSHUUさんは技術も経験も教わるところばかり。SHUUさんがいるから、やっぱり心強いです」とあっちゃんが明るく返してくれました。
あっちゃんはSHUUさんと一緒に、大切なものを一生懸命守っているんですね。


最近、ご自身の経験をいかして、障がいのある方や病気の方でも気軽に、気楽に利用できる美容サロンになるという、新たな目標もできたそうです。

「自分が当事者になって気づいたんですが、体を自由に動せなくてもおしゃれしていたい。キレイにしていたい。そういう思いはあるけれど、迷惑かけるとか、気を使うから疲れるとか、もう自分なんてとか、あきらめちゃっている人が多いと思うんです。
気軽に行ける美容院があって、キレイになれたら気持ちも上がるし、楽しみが増える。外出が難しい人が、外に出ることにワクワクする、そんな気持ちになるようなサロンにしたいと考えています」

■SHUUさんの自宅2階、美容サロン
SOUP HAIR FACTORY(スープ ヘア ファクトリー)」
カット、ヘアカラー、パーマなどご要望を事前に伝え、予約を入れて来店ください。
※駐車場有 
※エレベーター有(広さに制限があります)  
※車いすのままでの対応可
問い合わせ:026-217-7628

最後に。あっちゃんへ…。

SHUUさんの奥さんであるあっちゃん。全身全霊でSHUUさんを支えています。妻であり、母親であり、サロンの仕事もこなす毎日は、きっと私が想像する何倍もハードなはず。それでも、悲壮感など微塵も感じさせないあっちゃんの明るさには、人を元気にする力がぎっしり!とても、強くて、優しくて、魅力的な人です。


「進行が早く、確定2ヶ月でマスク式呼吸器を使い始め、3ヶ月で車いすになって24時間マスク式呼吸器を使う生活になり、8ヶ月で気管切開と胃ろう。
早すぎて、行政も何も追い付かず、妻は24時間全介助をしながら大量の書類や申請をこなし、毎日ほとんど寝る間もない日が続いて…。
気管切開をしないと生きられない、そんな生きる選択をせまられた時、それでも一緒にいてほしいと言ってくれて…。
妻は病気になった自分と共に生きる選択をしてくれました。感謝なんて言葉では言い表せない。
気弱になって、悲観的なことを言っても、いつもわたしに最善な方法を考えてくれる。本当に心から思ってる、ありがとうって…。
妻と出会えたことが人生最大の幸せです


SHUUさんの思い、あっちゃんにしっかり伝わっていますよね。

読んでいただいた方にSHUUさんからのメッセージです。

「普通だったり、当たり前にできることが、どれだけ大切かを感じて、後悔しない生き方をしてほしい。それが自分の経験から伝えられることです」


後悔しないように、わたしは、まず大切な家族、支えてくれている人に、ちゃんと気持ちを伝えようと思いました。
心の声を一言、一言、丁寧に聞かせていただき、わたしなりの言葉で伝えさせていただいたことに、SHUUさんあっちゃんに心から感謝します。

※このインタビューは2020年11月にnote「NOW・いま」に掲載した記事を年数等のみ更新して「Unique」で掲載しています。

Unique/Writing Maeda Rie 


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暮らしの中に必要な支援を考える。秋山正子さんInterview!

「暮らしの保健室」、「マギーズ東京」の開設という偉業を成し、ケアーズ白十字訪問看護ステーション統括所長も勤められる秋山正子さん。

コロナ感染の不安が広がり、医療、看護、介護へも影響が及ぶ中、制限しながらも、相談者への対応を続けられています。
心の不安を受け止めてくれる存在が、どれほど人の支えになるか。
身に染みて感じる今日この頃。
“暮らしの中に必要な支援”について、秋山さんの思いをお伝えします。

 

扉の中は暖かいもう一つの我が家。
「暮らしの保健室」のこと

大都会新宿にある戸山ハイツ。ホッと安らぐ懐かしさが漂うエリア。

 

秋山正子さんが開設した「暮らしの保健室」は、東京新宿区、築50年を超える「戸山ハイツ」33号棟の1階にあります。

木香を感じるウッドな造りの外観は、昔ながらの商店街の中では目を惹く存在。夕暮れ時、窓から漏れる優しい灯りからは、ふと覗いてみたくなるような人肌の温もりが感じられます。
ここは、誰でも自由に訪れて、体のこと、病気のこと、介護や看護のことを相談することができる、まさに“保健室”。
そして、この地に住む人々の孤独を癒し、不安や悩みを話せる心の拠り所でもあります。

秋山さんに、この「暮らしの保健室」でお話を伺えることになりました。

 


-とても落ち着く室内ですね。大都会の中にいるせわしさをまったく感じません。


秋山正子さん(以下:秋山さん)「ここは2011年にオープンしました。予約がいらないこと、いつ来てもいいこと、相談料がかからないこと、そして木を使った安らげる空間という、マギーズの考え方を取り入れて造ったんです」

楽し気なおしゃべりと、笑い声が溢れてる「暮らしの保険室」。地域の人の憩いの場。

-「マギーズキャンサーケアリングセンター」の創設者、マギー・K・ジェンクスさんの考えですね。優しい照明と自然を取り入れた温かい雰囲気、リラックスできる空間。
これは「マギーズ東京」と同じコンセプトなんですね。


秋山さん「そうですね。病院でも自宅でもない、第二の我が家のような居場所。それがイメージです。
ここは、2017年にグッドデザイン賞を受賞しています。「暮らしの保健室」の考え方を含めて評価していただようです」

「暮らしの保健室」は、マギーズをお手本にしたけれど、違うところは病気に限らずに、地域の方からの相談やご質問に対応しているところです。
例えば、「家族が認知症になった」「旦那が病院に入院してしまった!」と不安な気持ちをお話に来る人がいたり、「何の薬か分からなくなってしまった」といった困り事を相談に来たり。
ほんのちょっとしたことだけれど、わからなくなったり、不安になると、先に進めないんですよね。
「暮らしの保健室」は、そういうちょっとした分からない事を気軽に話せる場所なんです」

2017年度グッドデザイン特別賞を受賞。「地域経済の活性化により経済発展に寄与するデザインとして特に優れたもの」として選出。

 


迷ったり、不安になったり、
困った人への道先案内。

 

-いろんな相談がくると、対応しきれないこともたくさんあるのではないでしょうか?
相談を受けるのはとても難しいように思います。上手な対応のコツというのはありますか?


秋山さん「私たちの相談支援は、セカンドオピニオンではないので、治療や医療に関して答えを出していくことはしていないし、できないんです。相談を受ける時は、相手の話をよく聴いて、一番大事にしていることは何か、何を解決したいと思っているのかを知ることから始めます。
それが分かってきたら、悩んでいる中身を少し整理して、次に何を選択していくかを考え、その人が次に進んでいくための道先案内をしていくような感じです」


-「道先案内」とは、とてもわかりやすい表現ですね。
秋山さんのそうした考えは広がっていて、「暮らしの保健室」は全国に50ヵ所以上開かれているそうですが、どの地域でも同じように運営されているのでしょうか?

 


秋山さん「「暮らしの保健室」は、立ちあげた方や地域の特性など、各施設がそれぞれの状況に応じたスタイルで運営を行っているんです。
ただ、考え方や基本方針は皆同じです。
患者さんや相談に来た方とは常に横並びの関係で、専門職が知識を伝授するとか、教え諭すようなことはありません。悩みをきいた上でどうしたらいいのかを一緒に考えて、病気や障がいをもった人が自分の足で歩いていけるようにする。
この、自立支援の考えはとても大切で、「暮らしの保健室」の柱になる考えです。状況が変わっても、これだけは、譲れないところですね」

 

何があっても訪問看護が維持できる。
その体制づくりが課題。

 

-ここ1、2年はコロナ対策で、入院すると家族や近しい人とまったく会えなくなってしまう状況が続いているので、自宅での療養を望む人が増えているようです。

訪問看護は、今、なくてはならない重要な存在ですが、利用者が増えていることもあり、人材不足の問題が益々深刻にならないかと心配です。


秋山さん「事業所の数は増えていますよね。ただ、ぎりぎりの人数で運営している事業所も少なくありません。そのため、災害やコロナなどの影響を受けると、人手に余裕がないために訪問ができなくなってしまわないかという心配があります。
誰かが休んでもカバーできるくらいの余裕ある人材確保ができればいいのですが…


看護師、ヘルパー不足は患者さんにとっては深刻な問題です。
解決への糸口があるとしたらどんなことでしょう?

 


秋山さん「人の問題は難しいですよね。白十字訪問看護ステーションのことを例に挙げると、訪問看護事業所の他に、看護小規模多機能型の施設「坂町ミモザの家」、そして「暮らしの保健室」といった事業内容の違う事業所を運営し、大変な時はみんなが連携して訪問看護を支えていくような仕組みを作っています。

話をしたり、相談できる場は、地域に住む人の支えになります。各家庭に訪問することだけでなく、目線を広げた地域のための活動が増えれば連携もとりやすく、人材確保にも繋がるのではないかと思っています」

「マギーズ東京」「暮らしの保健室」
大切なことは話を聴く。対話をすること。

 

東京の豊洲に開設された「マギーズ東京」。緑に囲まれ、ここだけ別世界のような雰囲気。

-「マギーズ東京」に行ってきました。都会の埋め立て地にこんなに自然を感じる場が存在することに、まず驚きでした。
室内の居心地もよく、訪れた人は緊張がほぐれて気分がよくなりますね。
環境って大事だなとつくづく思いました。


秋山さん「マギーズ東京の開設は、イギリスでセンター長を勤める方と、がん看護に関する学会で登壇者としてご一緒したことがきっかけになりました。
いつでも、誰でも相談に来れるように窓口を開き、がんを経験している人やご家族、友人など、がんに影響を受けるすべての人を受け入れて対応していることを知り、そういう場が日本でも必要だと強く感じたんです。
病院以外で、病気のことから暮らしのことなど、気軽に相談できる環境の整った場、というものがなかったんですよね。それで、マギーズをつくる運動を始めました。

 


-日本では前例もないし、発想や考えを理解されにくかったのではないですか?


秋山さん「そうなんです。整った環境の中、がんに影響を受ける人がいつでも自由に来て相談することができる。そんな場をつくると言っても、理解してもらうのは大変でした。
医療保険、介護保険も関係なく、収入源がない状態でどうやって運営するのかイメージできない…。ということをよく言われましたね。
でも、すでにオープンしていた「暮らしの保健室」がいい見本となって、支援へと繋げていくことができました」


-「マギーズ東京」、「暮らしの保健室」の両方で大切にしているのは、どんなことでしょうか?

 


秋山さん「相談者さんが、診断を受けて気持ちが下がっていたとしても、自分で決めて進んでいけるようにサポートすることが私たちの役目です。
相談に来られた方のことは、心理士、看護師などのスタッフが、毎日リフレクションという振り返りをして情報を共有しています。
誰が対応しても導く方向が同じになるようにするためです。

「マギーズ東京」を利用される方への関わり方で、一番大切にしていることは話を聴くこと。対話することです。
単なる傾聴ではなく、一緒に考え整理し、方向を共に探りながら話を聴く。それは、マギーズも保健室も同じです」

マギーズ東京の室内は木の香りでいっぱい。癒しとくつろぎの空間。

 

-気軽に相談できる場がある。
それは医療や看護に留まらずに、人の暮らしの大きな支えになっていると思います。
問題や不安が大きくなる前に、サポートできることもありますよね。


秋山さん「そうですね。今、生きづらさを抱えている人はたくさんいると思います。そういう方たちが気軽に相談できる場があると、問題に対して早めに対処ができるようになります。

例えば、体調が優れないとすぐに救急車を呼んで大きな病院に行こうとする人がいます。でも、それが一番いい方法かというと、そうではない場合もあります。
かかりつけ医がいれば、話をきいてもらって解決できるかもしれません。訪問看護が通っていれば、体調の変化に早めに気付くことができるかもしれません。そんなふうに、救急車を呼ぶことになる手前でサポートできることがたくさんあるはず。
ただ医療を使うのではなく、上手に医療にかかる。それは、必要以上に医療を使わないということも含めて、大事なことだと思います」


-難病でも、疾病の種類に関係なく、そうした垣根を越えて進む道を見つける場が必要です。
難病患者が気軽に相談できる場をつくりたいと、お話しを聴いてつくづく思いました。
少々、大きすぎる目標ですけれど…(笑)

 

幅広い世代の人が悩みや不安を
相談できる場を各地域に。


-自分の家で最後まで過ごしたいと望む人がいたら、その思いに応えていきたい。秋山さんは、そのために必要な道を一つひとつ切り開きながら歩んでこられていますが、これからさらに、どのような道をつくっていこうと考えていますか?

秋山さん「地域の中でいろんな人と手を組んで、そこに住む人が最後までこの街で、自分の家で過ごすにはどうしたらいいのか。そんなことを相談できる場が、もっともっと増えて、こうした考えが広がってほしいと思っています。

今、若い患者さんは、自分の意思で医療者と相談しながら治療を行っている人が増えていますね。患者さんが自分の意思で選択できる、そんな時代になってきているのだと思いますが、やはり迷いや不安はつきないのかと。
医療体制や考え方が変化しても、相談できる場、相談できる人がいることで安心を得られる人がいます。
そんなふうに考えると、「暮らしの保健室」は、これからもっといろんな世代の人に利用してもらいたい。そういう働きかけも大切だと思っています」


-最後に、今後の活動について、教えてください。


秋山さん「全国各地に広まった「暮らしの保健室」が、それぞれの地で次の世代が育ち、受け継がれていくのを見守っていこうと思っています」


とあるメディアに掲載されていた秋山さんの言葉で、印象深く心に残っている一文があります。

「お一人お一人の人生の最後の場面に出会うことは、その方の“いのち“を物語として受け継ぎ、次の世代へ語り継ぐ役目を負ったということだと思わされることも多々ある」

次世代へと繋げていく。
Uniqueも、こうした情報発信を行う上で、役目を負うのであれば、どんな役目なのだろう…と考えます。
もっと多くを経験し、もっと深く思考し、続けていかなければ見えないものなのかもしれません。
次世代へと繋げていく。
その役目を実感できた時、はたしてやり遂げたと思えるのか。
やり残したと思い、自分に落胆するのか。
先のことは見えないけれど、
一日、一日がその答えをつくる貴重な時間だということは、どんな時でも忘れずにいられそうです。

小さな町の保健室。秋山さんの考えが多くの地に広がり、人を支えているのだと思うと,温かい気持ちになれます。
年齢、性別、疾患、生涯、すべての垣根を取り除く集いの場が、これからも各地に、各町に、増えていくことを願います。

 



秋山あきやま 正子まさこさん
秋田市生まれ。
1973年聖路加看護大学(現聖路加国際大学)を卒業。看護師・助産師を経て、1992年東京の医療法人春峰会の白十字訪問看護ステーションで訪問看護を開始。
2001年ケアーズ白十字訪問看護ステーションを起業、代表取締役に。
2011年「暮らしの保健室」を東京・新宿に開設、2016年NPO法人マギーズ東京を設立。
2019年 第47回フローレンス・ナイチンゲール記章受賞

 

 

◆マギーズ東京
WEBサイト:外部サイトへ移動しますhttps://maggiestokyo.org

※マギーズ東京へのご寄付はコチラから↓

マギーズ東京 | マギーズ東京を支援する (maggiestokyo.org)

◆暮らしの保健室

WEBサイト:https://kuraho.jp/

※暮らしの保健室開設にご興味のある方へ・基本ガイド

https://kuraho.jp/steps.html

 

 Unique/Writing:Maeda Rie

 

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イベント

7月7日 icotto七夕交流会開催報告

難病患者会「icotto」
交流会の開催報告です。

当日は、猛暑の中、40名以上の方にご参加いただきました。参加された方は、近隣の方ばかりでなく、埼玉、栃木、群馬、茨城、なんと岐阜からも!

オンラインでの集いを続けてきたicottoの初リアル交流会ということもあり、遠方から何時間もかけて参加してくれた方もいて、会場は笑顔、笑顔!

「やっと会えたねー」
という声が飛び交い、人のつながりの大切さを身に染みて感じる交流会になりました。

 

プログラム1
吉野先生に
なんでも聞いちゃおー!

プログラムの最初は、吉野内科・神経内科の院長である吉野先生に参加者からの質問に答えていただく「なんでも聞いちゃおー!」。

最新の治療薬について、遺伝子治療に関して、発話ができなくなった患者とのコミュニケーション方法、メンタルと病気の進行の関係性、情動静止困難の対処法、痛みがあるときの対処法などの質問に答えていただきました。

最近、吉野医院では「HAL」を導入し、リハビリ治療を行い始めたそうで、期待できるHALに関するリハビリ効果なども話題になりました。

★吉野内科・神経内科医院HP
https://yoshino-clinic.jp/course/hal/

 

プログラム2
目の疲れを回復させる
セルフケアを
みんなで一緒に!

群馬で菊地神経整体院を開業されている菊地先生から、目の動きをよくするセルフケア方法を教えてもらいました。

目の動く範囲が広がる、物を見る時に焦点が合いやすくなる、首の硬さが緩和されるなどの効果を期待できるとのこと。目は大切なコミュニケーション機能でもあります。
毎日自分でケアできる方法をその場で、皆さん一緒に行いました。

 

プログラム3
「ニューロノード」
「TDパイロット」
「LICトレーナー」を体験

3種の福祉機器、リハビリ機器の紹介です。販売店の方々にご協力いただき、紹介だけでなく、会場内で体験ができるようにしていただきました。

 

●ニューロノード
https://controlbionics.co.jp/

ALSや脳性麻痺などにより、コミュニケーションが難しい人のために開発されたスイッチに変換する入力装置。筋電をキャッチし、わずかな信号も読み取ることができるだけでなく、筋肉を意識的に動かす随意運動と無意識な不随意運動を適切に識別することができます。

 

●TDパイロット
https://www.tobiidynavox.com/pages/td-pilot

iPad Proを組み込んだ視線入力によるコミュニケーション・デバイス。軽量でコンパクトサイズのため外出時の負担が少なく、さらに視線をブレなくキャッチする性能の高さが高評価を受けています。

 

●LICトレーナー
https://relation91.wixsite.com/home

ALS をはじめとする神経筋疾患患者向けの呼吸リハビリ機器。呼吸筋力が低下している患者さんでも、喉の筋力低下があっても、気管切開されている患者さんであっても、これまで難しいとされていた呼吸理学療法に取り組めることができます。

 

たか&ゆうきLIVE

ALS患者のたかと介護者のゆうき。デイサービスで出会った2人がユニットを組んで、音楽活動を精力的に行っています。交流会終盤は「たか&ゆうき」のライブ!ナマの歌声はとってもハートフルで涙する人も。
最後はオリジナル曲「いろえんぴつ」をみんなで歌って感動!
https://alllovesings.jimdofree.com/

 

 

皆さんの願いが
叶いますように。

7月7日、七夕です。
この日、交流会ではたくさんの出会いがありました。
時間をかけて会いに来てくれた方に感謝。
この会をサポートしてくれた方々に感謝します。
皆さんの願いが叶いますように。
そして、七夕の日の出会いではあるけれど、年に一度と言わずに、また必ず、近々お会いしましょう!

 

 

 

icotto主催・前田理恵・丸山明子